心不全のため4月3日に死去した俳優の田村正和さん(享年77)の追悼特番としてフジテレビ「古畑任三郎ファイナル〜ラスト・ダンス〜」(後8・00〜9・58)が21日に放送され、平均世帯視聴率が13・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率をマークしたことが24日、分かった。同時間帯横並びトップ。多くの視聴者が田村さんの代表作を観ながら悼んだ。

 「〜ラストダンス」は田村さん主演の大人気ドラマ「古畑任三郎」シリーズラストの作品で、2006年1月に「新春ドラマスペシャル」として放送されたもの。古畑が最後に対峙する殺犯人として登場した女優の松嶋菜々子(47)は、売れっ子作家“加賀美京子”の名前で活動する、妹のかえでと、双子の姉・もみじの1人2役を演じた。

 瞬間最高は番組終了間近の午後9時53分に記録した16・4%だった。田村さん演じる古畑が松嶋演じる“犯人”と対峙する場面だった。

 番組冒頭、田村さんの訃報を伝えるとともに、田村さんのこれまでの歴史をまとめたVTR、「古畑任三郎」について語る生前の田村さんのインタビューなどが放送。インタビューで、田村さんは代表作について「こういうものを連ドラでやりたいんだって見せてくれたんですね。で、面白いと思ってやった。ただそれだけなんですね。それがとってもヒットしましてね、最初に(台本を)読ませていただいた最初に感じたこと、感動したこと、涙したこと、笑ったこと、それをずっと本番の日まで引っ張っていこうと」「こんなに長くやるとは思ってなかった」「新しい自分を引き出してくれた。あんなにたくさんの台詞をしゃべるということが自分にできるのかどうか、ということが考えてられなかった。それを引き出してくれた」などと語っていた。

 1994年の第1シリーズの初回の冒頭の映像や名物の謎解きを投げかけるシーンなど、懐かしいシーンも放送。ドラマのエンディングには黒バックに「田村正和さん、ありがとうございました。ご冥福を心よりお祈りいたします」と追悼テロップが表示された。

 同ドラマは1994年にスタートし、連ドラ3期のほか何度もスペシャル版が放送され、犯人に大物ゲストを迎えたことでも話題になった。99年にSMAPと対決したスペシャルは視聴率32・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。古畑任三郎のニヒルさとコミカルさが絶妙に合わさったキャラクターは自分で決めたもので、多くの芸能人に物まねされるなど愛された。

スポニチ

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