「お前は父親と一緒に死ぬべきだ」

 これはユベントスを率いるアンドレア・ピルロ監督の息子、ニコロ・ピルロのインスタグラムに寄せられたメッセージのひとつだ。彼は今、卑劣な罵声の標的となっている。英紙『Daily Mail』などが伝えている。

 セリエAを9連覇中のユベントスは今シーズンも優勝の大本命とされながら、先月21日の昇格組のべネベント戦で歴史的勝利を献上すると、翌節のトリノ戦でもドローに終わるなど、終盤にかけて大きく失速。現在、首位インテルとの差は13ポイントに開き、10連覇は絶望的となっただけでなく、チャンピオンズ・リーグの出場権獲得まで危ういという惨状だ。

 ピルロ監督の進退問題にも発展しているなか、怒りの矛先は息子にまで飛び火。4人の子供のうちのひとりで、インスタで7万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあるニコロは、暴言や殺害の脅迫まで受けているのだ。
 
 これを受け、17歳のいち少年は、現地時間4月26日に自身のインスタグラムを更新。実際に受け取ったメッセージのスクリーンショットを公開するとともに、深刻な被害を訴えている。

「誰もが自分の言いたいことを言う権利があり、僕はその言論の自由を奪いたいとは思わない。両親は僕に意見を持つこと、そして何よりも他人の意見に耳を傾けることを教えてくれた。しかし全てのことには限界があり、今はその限界を超えている。

 僕は17歳で、この種のメッセージを毎日受け取る。特に何かをしているからではなく、単に監督の息子であるからだ。毎日のように死を願うメッセージや様々な侮辱のメッセージを受け取るんだ。みんなも、僕の立場になってどう感じるか考えてみてくれ」

 近頃エスカレートし続けている、SNS上での悪質行為。こうしている間にも被害者の心身は消耗していく一方だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bbd6774db9a6eddd3cfc6e84cffce92c2a4b3bd5