<巨人5−10阪神>◇20日◇東京ドーム

クリーンアップ3人の5発で大勝した夜。4番大山悠輔内野手(26)の穏やかな笑みが何よりの朗報なのかもしれない。「チームの勝利が一番うれしい」。今季自身初の1試合2発を決めた後、主将は7年ぶりの8連勝を素直に喜んだ。

打球の角度に変化が生まれ始めている。2点リードの3回無死。3番マルテの2ランでリードを4点に広げた直後、右腕サンチェスをマウンドから引きずり下ろした。「勢いのままというか、次の1点、次の1点というところだったので」。1ボール2ストライクから外寄りカットボールを逆らわず強振。オレンジ色に染まった右中間席に2者連続弾を運び、東京ドーム全体をどよめかせた。

4点リードの9回には左腕戸根から左翼席へダメ押しの3号2ラン。矢野監督は「打球の角度がだんだんつきだしているところが甲子園からあった」と納得した上で「悠輔も2本出たというのも本当に大きい」とホッと胸をなで下ろした。15日広島戦の今季68打席目でようやく今季1号を放ってから、一気に上昇気配が漂う。大山が打点をあげれば引き分けを挟んで19連勝。4番が打てば、強い。

地道にスイングを体に染みこませてきた。腰背部の張りから復帰して間もない3月上旬。オープン戦のソフトバンク戦で3三振を喫すると、すぐさま全体練習前の個別打撃練習を再開した。「できる時はやっていきたい。やることによっていい入り方ができるし、自分の流れもできる」。積み重ねた努力は裏切らないと信じている。

これで打点はリーグ2位タイ、チーム最多タイの17。いつの間にか本来の持ち味が数字に反映され始めている。「いい流れで来ている。そんな辛気くさい顔というか、落ち込んでいる顔をする理由もない。しっかり喜ぶところは全員で喜んでいい。そこで油断や気の緩みがないように、次のプレーから切り替えてやることが大事」。いい時も悪い時もブレない。浮足立たない。首位阪神の4番は頼もしい。【佐井陽介

阪神井上ヘッドコーチ(クリーンアップが5発)「気分はいいよね。悠輔(大山)にしても、ジェリー(サンズ)にしても。入るから。でも試合を勝ち負けで考えたら(東京ドームは)セーフティーリードがないよという戒めにしないといけない。リュウ(梅野)が打った。あれはすごく大きい。そういったものを継続していきたいし、本人たちもよし、今度は俺が、俺がってなってくれているのが、いい方向に導いていくんじゃないかなと」

4/20(火) 22:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/305fc788625555940c8cde796c4b4cfbc76318a7

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3号

https://youtu.be/hQ4UWcl50pQ
2号