https://dot.asahi.com/dot/2021031600079.html?page=1

2017年に女優デビューを果たした森。2019年に公開され大ヒットしたアニメ映画「天気の子」でヒロイン役の声優を務め、知名度がアップ。その後、NHK連続テレビ小説「エール」など話題作に出演し、一気にブレイクした印象が強い。そんな森の魅力の一つが、素朴でちょっと垢抜けない親しみやすさだろう。一方、そうしたルックスながら、舌をペロっと出すこと多かったりと、“ぶりっ子“と捉えられがちな仕草も見られ、SNS上では「素朴さや天然さがあざとい」という声もあるのだが……。

「言動やエピソードを見ると19歳らしい等身大な発言も多く、狙ったり、計算はしてないと思います。昨年放送されたバラエティ番組では、森の友人から『せっかく清楚な顔なのに、Tシャツのチョイスが奇抜で残念』と明かされていました。森いわく、友達にファッションセンターに連れて行かれ、総取り替えみたいな感じで上から下まで全部買ってもらったこともあったとか。『そこまでされるくらいだから相当ヤバいんだ』と感じたそうで、ファッションセンスはすこぶる垢抜けなかったようです。また、好きな食べ物についてもインタビューで明かしていましたが、中高生の時は焼肉で、現在はお寿司だそうです。いかにも分かりやすい好みですよね。ちなみに、寿司を食べると大人になった感覚にもなり、元気が出るそうです」(テレビ情報誌の編集者)

 そんな森だが、他のインタビューなどを見ても、自分自身の思いや考えを正直に伝えている。例えば、「高校生新聞オンライン」(2月19日配信)では、「身体の状態を保つために実践していること」という質問に「お腹いっぱい食べてもいい日を作る」と答え、「落ち込んだときの乗り越えかた」と問われると「泣いて寝る!」と19歳らしいストレートな返答をしていた。
また、「おしゃれイズム」(日本テレビ系、2月28日放送)で、「早く20歳になりたいって思わない?」と聞かれると、「10代のままでいたいです。大人になりたくない」と言い、その理由について「言い訳できないなっていう感じが怖い」と、素直に心情を明かしていた。

さらに、「告白してフラれた経験もさらっと話していた」と言うのは、女性週刊誌の記者だ。

「先日、放送されたバラエティ番組で告白したことがあるか聞かれ、『ありますよ! 中学生の時』と明かした森。成功したのかと思いきや、なんと1週間返事を待ってフラれたそうです。森の場合は、『あざとい女子』のような損得勘定で自分を演出しているわけではなく、ただ単に嘘なく振る舞っているだけなのだと思いますよ。ある意味、そんな天真爛漫さが、人によってはあざとく映ってしまうのかもしれませんね」

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、森の今後についてこのように考える。

「1月に事務所移籍をめぐって芸能ニュースを賑わせましたが、新しい移籍先は土屋太鳳や二階堂ふみらと同じ事務所。先輩たちの活躍を見れば、彼女にとっても今後チャンスがさらに広がっていくことは間違いないでしょう。また、そのキャラクターについてですが、彼女の世代的にも立場的にも、周囲に気を配って人を傷つけない無難なコメントやリアクションをするのは当然のこと。一方で、まだ10代ですし考えや行動に安定さを欠いたり、一致しなかったりするのも当たり前。それを『あざとい』と乱暴にくくってしまうのは、あまりにも安直すぎると思います。なによりも彼女の魅力は、まっすぐで弾けるような天真爛漫な笑顔。プレッシャーや陳腐なレッテルなどはねのけて、見る人を元気にしてくれる芝居をこれから先もたくさん見せてほしい」

 真っ直ぐな正直さを感じる森。そんなところが自然な演技にもつながり、視聴者はどんどん引き込まれていくのだろう。(丸山ひろし)

https://dot.asahi.com/S2000/upload/2021031600079_1.jpg