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アニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)。一見平和でほのぼのとした作品だが、背筋の凍るような都市伝説があることを知っているだろうか。本稿では、楽しい「ドラえもん」からは想像もつかない怖い都市伝説≠ご紹介していこう。

まずご紹介したいのは、『タレント』という名前のエピソード。多くのファンの記憶にも残っていて、目撃者も多数存在している回だ。具体的な日時を挙げる声もあり、1984年の7月20日に「ドラえもん」内で放送されたと言われている。

ここまで見た分には、「普通の回」と思うかもしれない。しかし、「タレント」が恐ろしいのは、公式に放送されたという記録が存在しないところ。実際に1984年7月20日に放送された回は、『のび太の童話旅行』と『四次元ポケットのスペア』という全く類似性のないエピソードだとされている。

実在すら疑わしい「タレント」という回は、内容が実に支離滅裂で意味がわからないことも怖さを増長させている。あらすじはこうだ。「地下世界の商店街へ行きたい」と言い出し、ドラえもんとのび太はひみつ道具を使って、地下へ足を運ぶ。その地下で出会うのは、見たことのない少女や謎めいた人物。さらにのび太たちは「壊れた地球」の模型を発見するのだが、その模型が割れたところから、どす黒い液体が流れていく…。

まるでカルト映画か何かのようなストーリーで、まったく「ドラえもん」らしくはない。また作画もグチャグチャで、音声も終始無音だったという証言も多数聞かれ、その謎の存在が実に恐ろしいものとなっている。

いつからこのウワサが存在するのかは分からないが、今でも「タレント」を恐れる人々は多い。ネット上では《いまだにドラえもんのタレントがトラウマ》《ドラえもんのタレントは絶対ググっちゃいかん、眠れない》《ドラえもんのタレントとかいう回怖すぎるだろなんだこれ》といった声が飛び交っているようだ。

次に紹介するのは、『行かなきゃ』という題名のエピソード。放送日時は1996年の9月23日とウワサされており、夕方ではなく深夜帯に放送されていたという。こちらも多くの目撃者がいるようだが、公式の放送記録は残っていない。

気になるエピソードの内容は、いたってシンプル。のび太が無音の中を延々と歩き続け、最後に一言「行かなきゃ」と残すといったストーリーだ。タイトル画面も音声もないことから、実に不気味だったという。

ちなみに、のび太が発したセリフ「行かなきゃ」は本来の声優ではなく、「ドラえもん」原作者である藤子・F・不二雄先生が声を当てていたという説も。そしてこの回が放送された日は、藤子先生が亡くなられた日でもある。そのため「関係者が藤子先生を追悼するために放送したのではないか」という説がもっとも有力のようだ。もちろんこの回が実在するとすれば、の話ではあるが…。

いずれのエピソードも公式の記録はないが、火のないところに煙は立たない。「ドラえもん」の都市伝説は、どこまでが真実なのだろうか。