◇練習試合 阪神8ー1中日 ※特別ルール(2021年2月27日 沖縄・北谷)

 【広澤克実 CHECK】阪神・佐藤輝は左投手を苦にしないのがわかった。3回の2打席目で、2番手のサイドスロー左腕・福との対戦。初回に大野雄からすっぽ抜けた真っすぐをぶつけられて迎えていた打席で、カウント1―1からの同じく抜け気味の高め真っすぐを空振りした。ポイントは4球目以降だ。次球は外角いっぱい真っすぐをファウルにしたのだが右肩も開かず、腰が引けるわけでもなかった。その後も遊ゴロ失策を打つ10球目まで外角の真っすぐ、カーブ、スライダーに全く体勢を崩されることもなかった。やはり並の新人ではない。

 左の強打者がプロ入りしてまず洗礼を受けるのが一流の左投手の外に逃げていくカーブ、スライダーだ。届くはずのないボール球に手を出してしまえば壁にぶつかる第一歩。たとえバットに当てることができても腰が引けていては強い打球は打てない。しかし佐藤輝は2ストライクと追い込まれてからでも崩されない。だから選球眼も悪いとは思えない。この日は安打こそ出なかったが、苦しんでいる姿はまったく見られなかった。

 1打席目の大野雄との対戦でも自分のスイングができていた。セ・リーグの先発左腕ではあとはDeNAの今永あたりが思い浮かぶが、相手先発が左投手でもスタメンから外す必要はないとみる。さらに福への対応でわかるように、試合中盤以降に左の中継ぎ投手をぶつけられても、代打を送られることもなさそうだ。(スポニチ本紙評論家)

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2/28(日) 8:45配信