2/10(水) 11:48配信 中日スポーツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/153fa2bd18d155904d94709c7c493a7fcc5ac7ea

 露骨な手のひら返しに、世界も苦笑した。国際オリンピック委員会(IOC)は9日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性差別発言について、公式サイトで「『absolute inappropriate(絶対的に不適切な)』発言だった」と猛批判した。

 森会長は「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」と発言。4日に謝罪会見を開いて前言を撤回すると、IOCは「森会長は謝罪した。今回の問題は解決したものと考える」と“火消し”に奔走した。それが、世界中からの森会長への非難が日ごとに高まると、風見鶏のように態度を一変させた。

 AP通信のハリス記者は「IOCは先週に『今回の問題は解決したものと考える』と言いながら、ここに来て『絶対的に不適切』と強烈な言い回しに変更。その一方で、いまだに彼を(会長職を続けるよう)後押ししている」と皮肉ツイート。同通信社は「IOCは今回の声明で自身のジェンダー平等の信頼性をアピールしている。IOC理事会の女性は15人中5人だ」と報じた。

 英BBC放送は「謝罪会見後、IOCは『問題は解決したものと考える』と言っていた。ただでさえ、コロナ禍での五輪開催に厳しい目が向けられる中、(謝罪会見からの)5日間で、今回の問題が日本の組織委員会とIOCに大きな困惑とダメージをもたらしたということだ」と報じ、英ロイター通信も「IOCが異例の強い干渉を行った」と伝えた。