私の仕事は、お客様あっての仕事ですから、日頃より、お客様には本当に感謝しているのですが、 
しかしながら、お客様のことを『神様』だと思ったことなど、これまで一度もなく、デビュー当時から一貫して、他にお客様に迷惑をかけるようなお客様は出ていってもらっておりまして、なにより、これは大変個人的な話になってしまうのですが、『キモいファン』がすこぶる嫌いです。

しかしながら、『キモいファン』は自分の“キモさ”に自覚がないから、“キモい”わけで、
心優しい私としましては、「こういうことをすると『キモい』と思われますよ」とアドバイスをしてあげることで、『キモいファン』を卒業してもらおうと思うわけです。

そこで今回は『キモいファンの作り方』について、何点かお伝えしたいと思います。

「何時開演ですか?」や「会場の場所はどこですか?」といった“自分が調べれば済むこと”をイチイチ出演者にSNSで訊いて、出演者の貴重な時間を奪い、出演者のSNSのタイムラインを徹底的に汚しましょう。
これは、かなり効果的です。

イチイチ出演者に訊く理由は、「出演者と会話したいから」ですが、出演者は「距離感を見誤るファン」を地獄的に嫌います。
恋人でも友達でも何でもない“ただのファン”のあなたが、恋人や友達ぶって、出演者に歩み寄ってみましょう。
たったのそれだけで、あなたは『キモいファン』として認定されます。

出演者のSNSでLIVEのお知らせがあったら、すかさず「すみません。その日は用事が入っていて、行けません。次回は必ず参加させていただきます」と、“LIVEに誘われてもいないあなた”が断ってみましょう。

前から60代のハゲデブの汚ねぇオッサンが歩いてきて、突然、「ごめんなさい!キミとは付き合えない!本当にゴメン!」と言ってくるようなものです。

その時、あなたは「知らねーよ」となると思うのですが、『キモいファン』というのは、このブス奥義を軽々とやってのけます。

応援している出演者が劇場から出てきた時は、すかさずマークし、他のファンがいるにも関わらず、ガン無視で延々と喋り続け、自分以外のファンへのファンサービスの機会を徹底的に奪って、結果的に出演者の仕事を減らしてやりましょう。
場合によっては、タクシー乗り場や、駅まで歩いて付いていくという無限地獄をお届けしてやりましょう。
おもくそ嫌われます。

逆に、出待ちしている他のファンの最後列に並んで、余裕を見せておいて、他のファンへのファンサービスが全て終わった後に、『本命登場』みたいな顔で歩み寄っていくのも有効的です。
「最後にいけば、時間をたっぷり使ってもらえる」という、あなたのブスすぎる魂胆は、終演者には筒抜けなので、2秒で嫌われます。

TwitterのDMは相互フォローしていないと送れませんが、FacebookのMessengerは、キモいファンが大好物の「アタシたち2人だけの空間」に一方的にメッセージを送ることができます。
ここに、Facebookのコメント欄に送ればいいような「今日のライブ、最高でした」といったメッセージを送りつけてやりましょう。

出演者はFacebookのMessengerで仕事のやりとりをしていることが多いのですが、あなたの“コメント欄に書けばいいコメント”で、Messengerのタイムラインを埋め尽くして、大切な仕事相手とのメッセージを見つけにくくしてやりましょう。
確実に嫌われますし、相手がキングコング西野氏ならば1秒でブロックされて、完全に交流が断たれます。

これは講演会などに限った話ですが、講演会の最後の質問コーナーで手を挙げずに、講演会終了後の出演者を捕まえて、そこで質問をしましょう。
わざわざ質問コーナーを設けた出演者からすると、「さっき、質問の時間あったやろ!ボケナス!他人の時間を奪うことに自覚を持て!タコブス!」となるので、確実に嫌われます。

……いかがでしたでしょうか?
御覧のとおり、『キモいファンの作り方』の基本は、恋人でもないアナタが恋人ぶった振る舞いをすればいいのです。

キモいファンになるのもアナタの自由ですし、
出演者から好かれるファンになるのもアナタの自由です。
アナタが、距離感を守って応援し続ける限り、出演者は、アナタに心から感謝し続けます。
★ソース
https://lineblog.me/nishino/archives/9307868.html