2/5(金) 11:40配信
デイリー新潮

36人中25位で当選

異色の市議誕生(写真は2020年の都知事選立候補時)

 埼玉県戸田市は東京都と埼玉県の県境に位置する、人口約14万人の小さな都市である。

 全国的にはさほど知名度は高くない。すぐ隣に住む都民でも「競艇場のあるところ」という程度の認識、少し事情通でも「藤田ニコルが育ったところ」くらいの認識かもしれない。最近では「病院で大規模クラスターが発生」がニュースになったこともある。

 ところがこの1月31日に行われた市議会議員選挙が意外な形で注目を集めることになった。


真面目な政策が並ぶ「選挙公報」

 理由は、「スーパークレイジー君」という個性あふれる名前の立候補者が当選したからである。

 職業は歌手。スーパークレイジー君党所属。34歳。

 通常こういう候補者は、ご本人には失礼ながら「泡沫候補」あるいは「インディーズ候補」と表現されることが多い。実際に、スーパークレイジー君には、2020年の都知事選に立候補したものの約1万2千票に留まり、落選した過去がある。

 ところが今回は36人中25位とはいえ912票を獲得して堂々の当選。

 一躍、全国の泡沫、いや個性派候補に希望を持たせる結果となったのである。

 なぜこのようなことになったのか。

 政治評論家などはこうした地方の選挙に関心を持たないが、世の中には各地の選挙を常に熱心にウォッチしている「選挙マニア」が実は存在する。『ヤバい選挙』の著作がある宮澤暁氏もその一人だ。国政選挙はもちろんのこと、常に全国で行われている選挙に注目して、個性豊かな候補者や、選挙をめぐる悲喜劇などを観察、研究するのがライフワーク。同書には東郷健、又吉イエス、奥崎謙三、後藤輝樹といった個性的な候補者たちのエピソードも紹介されている。

 そしてスーパークレイジー君も、前回都知事選立候補時には、こうした個性派候補の流れにある人物、というのが大方の見方だっただろう。

 それだけに、今回の当選は衝撃的だったことになる。

 では選挙マニアはこの当選をどう見たか。宮澤氏にコメントを求めてみた。

「知名度の高さから戸田市議会選のような定数の多いところでは下位当選する可能性はあるのではないかと思ってはいました。とはいえ、今回の当選にはかなり驚いています」

 やはり選挙マニアにとっても珍事だったようだ。

「スーパークレイジー君の異色ポイント、当選についての感想、選挙の注目点について、簡単なものではありますが、以下のように思っております。
>>2続く
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20210205-00704499-shincho-000-1-view.jpg
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d2f62f3e48ceec4c78a7823d1103b50f5cf8d48