かつてファミコンでは、40作品を超えるゲームタイトル(ディスクシステムのソフトを含む)が国内でミリオンセールスを達成。100万本以上売り上げたタイトルの数は現在発売されているコンシューマーゲーム機の中でトップを誇り、ファミコン全盛期の人気ぶりを物語っている。そこで今回はファミコンでミリオンセールスを達成したタイトルの中で「一番面白いと思うソフト」をリサーチ。実際のセールス本数とゲーム自体の人気が比例するのか、30代から50代の男性を対象にアンケート調査を実施した。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)

■前作から大幅にボリュームアップ

 まず第3位(10.5%)にランクインしたのは、1988年10月に発売された『スーパーマリオブラザーズ3』(任天堂)。国内で384万本を売り上げ、ファミコンの全タイトルの中で2位となる驚異的なセールスを記録している。

 同作は『スーパーマリオ』シリーズの3作目にあたり、ゲーム容量はディスクシステム用として発売された前作『スーパーマリオブラザーズ2』の約6倍にパワーアップ。キャラクターの変身要素が大幅に追加され、しっぽマリオ、タヌキマリオ、カエルマリオ、ハンマーマリオ、クツマリオなど、多彩なアクションが楽しめた。

 ファミコンで最高峰クラスのグラフィックやポップなBGMに魅了されたファンは多く、WiiやWii Uの「バーチャルコンソール」、「Nintendo Switch Online」などで遊び直した人も多いのではないだろうか。

 そんな『スーパーマリオブラザーズ3』を選んだ人からは「我が家に来た初めてのゲーム。いろいろ遊んだけど結局これが一番面白かった」(37歳・男性)、「マリオが空を飛ぶのが爽快だった」(36歳・男性)、「最高のアクションゲーム。あと音楽がすごく好き」(43歳・男性)といったコメントが寄せられていた。

■社会現象となった“伝説”のソフト

 第2位(18.5%)に支持されたのは、1988年2月に発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(エニックス)。国内の売り上げは380万本で、ファミコン全体では『スーパーマリオブラザーズ3』に次ぐ第3位のセールスを記録している。

 国民的RPGと呼ばれる『ドラゴンクエスト』シリーズの3作目にあたり、発売当時には社会現象になるほどの大ブームに。パーティ人数が4人に増え、キャラクターに職業という要素が追加。ダーマ神殿で転職も可能だったので、パーティ構成に個性を出すことができた。

 また『ドラクエII』の長いパスワードに悩まされた同シリーズのファンにとって、何よりもうれしかったのが「バッテリーバックアップ機能」の採用かもしれない。ただし、これにより“データの消失”という新たな悲劇が生まれることにもなった。

『ドラゴンクエストIII』を挙げた人からは、「ファミコンというか全RPGの中でも最高傑作だと思う」(45歳・男性)、「ロト三部作がつながるストーリーの完成度がすごい」(43歳・男性)、「ドラクエは11までやったけど、一番記憶に残ってるのは3』(46歳・男性)といったコメントが寄せられていた。

■横スクロールアクションの金字塔!

 第1位(27%)に選ばれたのは、1985年9月に発売された『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂)。国内での売り上げ本数は681万本で、全ファミコンのソフトの中でもダントツ1位となるセールスを記録。海外まで含めると4000万本以上売れており、“マリオ”の名前を世界中のゲームファンに知らしめたソフトと言っても過言ではない。

 前作の『マリオブラザーズ』は固定ステージの比較的シンプルなアクションゲームだったが、本作では横スクロールアクションに。以降の『スーパーマリオ』シリーズのベースを構築した。

 Bボタンでのダッシュ、スムーズなジャンプ、キャラクターの慣性、水中での挙動など、まったく違和感のない完成度の高いアクションをファミコンで実現。それに加えてマリオとルイージのパワーアップ要素や、隠しブロックやボーナスステージ、ワープゾーンといったプレイヤーの探究心をくすぐる小ネタが満載だった。

 そんな『スーパーマリオ』が一番面白いと挙げた人からは「1UPとか入れる土管を探すのが楽しかった」(44歳・男性)、「ダッシュとジャンプだけのシンプルな操作なのに奥が深いです」(41歳・男性)、「今のゲームと比べても遜色ない面白さ」(48歳・男性)、「音楽とか効果音がいまだにはっきり思い出せるくらい遊びまくった」(47歳・男性)といった声が寄せられている。
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