2021年01月12日 06時20分

 追い詰められたトランプ米大統領が最後に繰り出す手は? トランプ支持者が連邦議会議事堂に乱入した暴動事件で、トランプ大統領が全米から猛バッシングされている。今も「選挙は不正だった」と訴え続けているが、バイデン氏勝利の大統領選結果も承認されて、もはや万策尽きたかに見えるが…。

 トランプ氏は、過去の脱税疑惑や性的暴行疑惑など数々の嫌疑をかけられており、20日の任期満了までに自己恩赦や亡命など様々な可能性が指摘されているが、ここにきて民主党のペロシ下院議長が「トランプ氏から核ミサイル発射の権限を奪い返せ!」と主張。暴動を扇動したトランプ氏の精神状態を「錯乱している」として、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長と協議を行ったことを明らかにした。

 よもやそんな事態は起こらないと思うかもしれないが、それでも何をしでかすかわからないのがトランプ氏。実は過去にこんなやりとりがあったというから穏やかではない。

「昨年11月、トランプ氏が核合意をほごにするイランについて、核施設を空爆した際のシミュレーションを政権幹部やミリー統合参謀本部議長に求めたと報じられた。この時は政権幹部らが説得して事なきを得たというが、もし、空爆して武力衝突に発展すれば、バイデン次期大統領にとって外交上の問題に発展することは間違いない。ペロシ氏が慌てているのも、こうした過去の行動を知ってのことでしょう」(前出)

 米国とイランに長年の深い因縁があるのは周知の通り。昨年1月にはイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を空爆で殺害した。現在は核合意に反してウラン濃縮を続けるイランに対しての制裁という大義もある。それだけに周囲がトランプ氏の暴発≠危惧しているというわけだ。

 トランプ氏の過激支持者たちは20日の大統領就任式を武器を持って襲撃すると予告していたが、その交流の場となっていたSNS「パーラー」が11日にサービスを打ち切った。トランプ氏もその支持者たちも追い込まれる中、不測の事態が起きないことだけを世界中が願っている。

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