1/8(金) 14:02配信
FRIDAY

まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」

好感度のバロメーターとも言える広告にも引っ張りだこの大悟。写真は、12月21日から公開されたJTのWEB動画CM「距離を保とうぜ♪」篇より

2012年に東京進出を果たし、最初こそ苦戦したものの、徐々に東京のお笑いとなじんでいき、今では10本以上のレギュラー番組を持つ売れっ子コンビに成長した千鳥。

【画像】千鳥・大悟が買った500万円の愛車「キャデラック」

特に、ボケの大悟は業界だけでなく世間も認める人気芸人のひとりだ。テレビ番組内での大悟の言動はもちろん、ちょっとしたプライベートなことでも、すぐにニュースになり、ネット上には、さまざまな反響やコメントが寄せられている。

芸能戦国時代の現在、なぜそこまで大悟が注目を集めるのだろうか?

その人気の秘密を、ブランディング専門のコンサルタントを行う松下一功氏にうかがってみた。

◆お笑い芸人はセルフブランディングがしやすい

千鳥・大悟の人気の秘密を探る前に、まずは、いまの芸能界で生き残るための基本的な方法をうかがった。

「SNSなどのセルフメディアが世界的に浸透して、芸能人と一般人との距離が近くなっている今、芸能界で生き残るためには、それぞれが自分にあったセルフブランディングを行わないといけません。なぜなら、芸能人は自分自身が売り物です。ほかの業種に比べて、自分の見せ方、PRの仕方、特に在り方に細心の注意が必要だと言えます。

勘違いしてほしくないのが、『セルフブランディング』とは、SNSを利用しようとか、好感度を上げようといったことではなく、『偽りのない自分』を世間に知ってもらおうということです。芸能界と言っても、俳優・歌手・モデルと様々なジャンルがありますが、そんな中でもセルフブランディングしやすいのは、お笑い芸人でしょう」

仕事柄、俳優・歌手・モデルの方が、自分の見せ方やPRの仕方について熟知していそうだが、これらのジャンルとお笑い芸人との間には、決定的な違いがあるという。

「俳優・歌手・モデルといった方々に限らないのですが、人は基本的に認知度や好感度を求めたり、承認欲求を満たすために『理想の自分』を演じてしまうところがあります。

ひと昔前は、それでも許されていました。例えば、ドラマやトーク番組の中では情に厚く親しみやすい人物を演じている俳優さんが、私生活ではファンとの交流を一切持たないというのも珍しくなかったんです。しかし、現代でそんなことをやってしまったら、あっという間に炎上してしまうでしょう」

セルルフメディアが発達したおかげで、すべての人に膨大な量の情報が入ってくるようになった昨今。私たちは、テレビでは見られない芸能人のプライベートな部分を知ることで、芸能人に対して親近感や仲間意識を持つようになったと続ける。

「そこで重要になるのが、『偽りのない自分』を見せることです。

セルフメディアで、作った『理想の自分』を発信し続けると、世間の人たちはその姿を本来のものだと信じてしまいます。『映え』を求めて多少盛ることはあると思いますが、ほどほどにしておかないと、後で大変なことになるケースも考えられます。

例えば、親しみを持って応援しているタレントの本来の人柄が、セルフメディアで発信している人物像とあまりにも違っていたら、ファンは裏切られた気持ちになると思いませんか? また、品行方正なイメージのタレントが社会的ルールを違反してしまった場合、ギャップがあればあるほどメディアに取り上げられやすくなりますし、世間の目も厳しくなるでしょう。

そんな中で、誰にも気兼ねすることなく『偽りのない自分』をさらけ出せるのが、お笑い芸人なのです」

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https://news.yahoo.co.jp/articles/3bace812c689860850fb139c958904978a55742a
>>2続く