1/9(土) 6:00配信 THE PAGE
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d6a2260a47603c6d96084bd9be9f0971a6b60a3

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が、首都圏の1都3県に再発令されてから一夜明けた8日に、日本ラグビー協会(JRFU)が今後の対応と方針を説明。東京・国立競技場で早稲田と天理が対戦する11日の全国大学選手権決勝を、予定通り観客を入れて開催すると明らかにした。

 緊急事態宣言の対象自治体で開催される各種イベントは、入場者数の上限が収容人員の50%か5000人の少ない方と厳格に設定されている。国立競技場の収容人員は約6万8000人で、宣言に則れば5000人が上限となる。しかし、販売済みのチケットには適用されないとの政府見解を得たとして、JRFUはすでに先行抽選販売されていた約1万7000枚の購入者は入場可能とした。

 埼玉県のさいたまスタジアムで9日に準決勝、11日には決勝が行われる全国高校サッカー選手権大会は首都圏への緊急事態宣言の再発令を見越して、選手たちの保護者や登録メンバー以外の部員たちを含めた学校関係者だけに限定していた観客を急きょ無観客に変更。試合そのものは予定通り開催することが、5日の段階で主催する日本サッカー協会(JFA)から発表されている。

 対照的に観客を入れた状況で大学選手権決勝を、とりわけ感染が急速に拡大している東京都で開催する理由を、オンラインでメディアに対応したJRFUの岩渕健輔専務理事はこう説明した。

「日本ラグビー協会としてもお客さんの数を制限することを考えましたし、一方で感染症対策のアドバイザーや協会内のメディカル部会の先生方の意見だけでなく、日本サッカー協会の判断についても見解をうかがいました。その上で政府および関係者の方々との話し合いのなかで、これまでの知見や専門家および先生方の意見などを踏まえた感染予防対策がしっかりと取れていれば、すでに販売した実数分はそのまま進めてもかまわないという話をいただき、開催する方向で進めているところです」

 昨年末に予定されていた決勝戦チケットの一般販売は中止され、先行抽選販売分に関しても緊急事態宣言の発令を受けて払い戻しに対応していく。それでも連覇を狙う名門・早稲田と、3度目の決勝戦で悲願の初優勝を目指す天理の激突には、数多くのラグビーファンが駆けつけると予想される。

 新装された国立競技場でラグビーの試合が組まれるのは2度目となる。早稲田が45−35で猛追してきた明治を振り切り、11年ぶり16度目の優勝を果たした昨年1月11日の全国大学選手権決勝には、実に5万7345人もの大観衆が詰めかけた。岩渕専務理事は約1年前の反省点をJRFUが得た知見と位置づけ、新型コロナウイルス感染への予防対策のキーポイントとしてあげている。

「特にトイレやコンコースに大勢のお客さんが溜まってしまう状況と、スタジアムへの入場時と退場時にどうしても混雑する状況には強い危機感をもって認識しています。私たちにとっては2度目の(国立競技場での)試合になるので、スタッフがかなり現場をチェックし、緊急事態宣言が出る前から対策も十分に練ってきました。選手たちや関係者、そして関係者のなかでのゾーニングや導線の切り分けといったものを、事前の周知を含めて可能な限り徹底して万全を期していきたい」

 当然ながら場内ではアルコール類の販売を取りやめ、スタッフを増員するなどして、入場者の持ち込みを管理・禁止する方法も検討している。試合後には友人同士などで会食には行かず、すみやかに帰路につく呼びかけを徹底していくことで、岩渕専務理事は「ラグビーそのものを楽しんでいただいて、ぜひとも次に繋げていきたい」と、大学選手権決勝を今後への試金石としたいと青写真を描く。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)