0001首都圏の虎 ★
2021/01/02(土) 19:05:25.36ID:CAP_USER91978年に製作されたジョン・カーペンター監督の『ハロウィン』は、ホラーファンには説明するまでもなく、問答無用の傑作。ようやく日本公開された久々の続編『ハロウィン』(18)を見ても、製作陣が同作に深い敬意を抱いているのは明らかだ。
今やホラー界の最重要人物ともいえるブラムハウス・プロダクション総帥ジェイソン・ブラムは、『ボストン・ストロング ダメな僕だから英雄になれた』(17)の非ホラー系の監督デヴィッド・ゴードン・グリーンを招き、カーペンター版のスピリットを的確にとらえて、同作から40年後の物語を創造した。彼らはもちろん、多くのフィルムメイカーにとってカーペンターの『ハロウィン』は指標となった。そのスピリットとは、いったいどこにあるのか?
まずは、『ハロウィン』シリーズについて、整理をしておこう。約32万ドルという低予算で製作された一作目は、全米で4,700万ドルの興収をあげる大ヒットを記録。これを受けてシリーズ化され、2002年の『ハロウィン・レザレクション』まで8本の続編が作られた。また、2007年には、やはりカーペンターを敬愛するロブ・ゾンビ監督の手により、リメイク版『ハロウィン』が製作され、こちらも好評を受けて続編が製作された。ちなみに2018年版『ハロウィン』で描かれる物語は、これらの続編やリメイクとは関連がなく、あくまで1作目の続編として形作られている。
さて、そのカーペンター版『ハロウィン』の物語を簡単におさらい。舞台は米イリノイ州の町ハドンフィールド。ハロウィンの夜、6歳の少年マイケル・マイヤーズが実の姉を包丁で刺し殺すという衝撃の事件が起こる。15年後、精神病院に収監されていたマイケルは脱走し、ハロウィン用のマスクを着けてハドンフィールドに舞い戻ってきた。そしてハロウィンの夜、またも惨劇は起こる。ベビーシッターのバイトをしていた女子高校生ローリーは、執拗に襲いかかるこの殺人鬼に必死に抵抗し、なんとか魔の手を逃れたかに見えたが……。
鮮血も残虐描写も控え目、それでも怖かった冷徹感覚
先に述べたとおり、本作は低予算製作で驚くべきヒットを飛ばしたが、これによってハリウッドはホラーの鉱脈を発見。本作でヒロインを務めたジェイミー・リー・カーティスは“スクリーム・クィーン”の称号を得て、この後『テラー・トレイン』(80)、『プロム・ナイト』(80)などのホラーに立て続けに主演。また、本作の影響を色濃く受けた『13日の金曜日』(80)が、これまた大ヒットを飛ばしてホラーは人気ジャンルとなり、スラッシャーやスプラッターといったサブジャンルの隆盛に発展していく。
これらのフォロワーとは対照的に、本家『ハロウィン』では血のりの量は控え目で、暴力的な描写を直接見せることも少ない。にもかかわらず強烈なインパクトを残したのはブギーマンこと、マイケル・マイヤーズのキャラクターの凄みによるところが大きい。『スター・トレック』のウィリアム・シャトナーの顔を意識して作ったという不気味なマスク姿はもちろん、巨体の威圧感も、モノを言わない静けさも、とにかく異様で、見ていて腰が落ちつかなくなる。
ナイフを振り上げる姿も“動”というよりは“静”で、それゆえの冷たい怖さがジワジワとしみてくる。そして、刺されても撃たれても落下しても死なない、得体の知れない殺人鬼の怖さ。ジェイソンやレザーフェイス、フレディなど、今でこそ映画の中で決して死なない殺人鬼の特性は当たり前となったが、その恐ろしさを最初の一発目でガツンと打ち出した点は忘れるべきではない。
多くの作品に受け継がれたカーペンターの恐怖演出
全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/3d6f7f285cc69d63b04d35800348b1683082c19f
https://amd-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20210102-00010011-cinemore-000-1-view.jpg