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杉咲花「おちょやん」での大阪弁を“ネイティブすぎる”と大阪人も絶賛
杉咲花(C)日刊ゲンダイ
 視聴者の心をトリコにしているようだ。NHKの朝ドラ「おちょやん」で主演を務める女優の杉咲花(23)のことである。

「おちょやん」は、主人公の千代が女優への道を駆け上がる物語で、1973年に亡くなった女優の浪花千栄子さん(享年66)をモデルにしている。ドラマのスタートは11月30日で、最初の2週間は子役の毎田暖乃(9)が千代を演じた。杉咲は毎田からバトンを受け、12月14日から出演している。

「千代の子ども時代の舞台が大阪の南河内。荒っぽい河内弁なため、〈言葉が汚すぎて朝から耳障り〉なんていう声が初回から出てしまいました。ただ、毎田さんの名演技が話題になったことと、舞台が道頓堀に移ったことで大きな視聴者離れは起きずに、杉咲さんが登場。3週目からは〈これぞ朝ドラ!〉などと好評で、今後の数字はかなり期待できるのでは」(テレビ誌ライター)

 確かに杉咲演じる成長した千代が登場するやいなや、〈杉咲さんの演技には引き込まれる〉〈花ちゃん……良い!〉などと、“千代”としての演技を絶賛するコメントがネット上に多数書き込まれるように。特に東京出身の杉咲が話す“大阪弁”が〈自然すぎる〉と話題になっているようだ。

「大阪人はドラマや映画の大阪弁に厳しすぎて、『すぐケチをつける面倒くさい人種』なんて世間では言われているようですが、まあ、正直それは否めないなと思います。でもそんな大阪人の私でも、杉咲さんの“まるでネイティブ”な大阪弁には、大きな拍手を送りたいです!」と、大阪出身のフリーライター・源祥子氏がこう続ける。

「登場から今のところ『ん? そこはちょっとイントネーション違うやん』と思うようなセリフがひとつもない。杉咲さんは1年以上前から関西弁を懸命に練習されていたということですが、あの見事なイントネーションを聞く限りは、おそらくかなりストイックに勉強されたんだろうな、と。初回登場シーンを見て思わず杉咲さんの出身地をネットで再確認してしまったのですが、同じことをした関西人はきっと多いはず」
 
 杉咲が「おちょやん」のヒロインに選ばれたというニュースが出た当初は、〈花ちゃんは嫌いじゃないけど、メジャーじゃない女優をヒロインに選ぶ昔の朝ドラの姿勢のほうが好きだった〉〈新鮮さがない〉などと心ない声もネット上には書き込まれた。だが、実際ドラマが始まると、杉咲の安定感のある演技を見て、開始から間もない段階で視聴者は早くも「おちょやん」の世界に浸りきっているようだ。

 あるドラマ制作会社スタッフは「かつての朝ドラヒロインの中には、ストーリーよりも演技のマズさのほうが話題になるようなヒロインもいました。終盤になり演技が板についてくると〈うまくなったなあ〉とまるで自分が育てたみたいな感覚に陥って、なぜかうれしくなったりと不思議な思いになる。あれはあれで楽しくはありましたけどね」と笑う。

 確かにまったく演技慣れしていない朝ドラのヒロインも懐かしくはあるが、今は若手ピカイチの実力派・杉咲花の渾身の演技を存分に堪能したいもの。杉咲がこの先、大人の女性と女優の顔をどんなふうに演じるのか、楽しみだ。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/7d816babf590da7cd9cda7873d0674e3bbc18614