【野球】松井秀喜がもし巨人ひと筋だったら。日本人年間50発、MLBで減った三振。 [砂漠のマスカレード★]
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6月12日は、松井秀喜の46回目の誕生日だ。平成の大打者もアラフィフである。
5年ほど前に、筆者は明徳義塾高校の馬淵史郎監督に取材をしたことがある。「野球離れ」について聞いたのだが、馬淵さんは「ま、松井秀喜の時はいろいろあったんだよ」と自ら切り出した。1992年夏の甲子園での5敬遠について、相当聞かれたんだろうな――と思うとともに、松井秀喜という野球人が高校時代から巨大な存在だったことに今さらながら思い至った。
野球史で見ると、松井秀喜は「時代の転換点にいた大打者」だと言える。
このコラムでも何度か触れたが、1988年に東京ドームが開場して以降、日本プロ野球の本拠地球場は大型化する。これまで両翼90m中堅110mが標準だった日本のスタジアムは、MLBとほぼ同じ両翼100m、中堅120mがスタンダードになるのだ。
王貞治がハンク・アーロンの755本を抜く本塁打を打った時に、アメリカだけでなく日本のファンからも「球場の大きさが違うから、比較できない」という声が上がった。しかし1990年代中期には、球場の大きさという格差はほぼ解消した。
1990年以降で年間50本塁打の面々。
松井秀喜は1992年のドラフト1位で巨人に入団。彼がプレーしたのは、ほとんどがMLBと同サイズのスタジアムだった。昭和の時代にはよくあった100m以下のホームランはほぼ絶滅した時代にバットを振った。
<1990年以降、シーズン50本塁打を打った打者>
60本 W.バレンティン(ヤ)2013年
55本 T.ローズ(近)2001年
55本 A.カブレラ(西)2002年
51本 T.ローズ(近)2003年
50本 松井秀喜(巨)2002年
50本 A.カブレラ(西)2003年
松井秀喜は球場が大型化して以降、50本塁打を打った唯一の日本人選手なのだ。これに続く日本人の記録は、2009年と'11年に西武の中村剛也が打った48本だ。
つまり松井秀喜は、外国人並みの長打力を持った初めての、そして今のところ唯一の日本人打者だと言える。
https://news.yahoo.co.jp/articles/136ccbf2cf333a4d67cacdcc06b6ece46286fd5d
12/29(火) 6:01配信
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https://www.youtube.com/watch?v=5J5ECZLqILo
読売ジャイアンツ 松井秀喜 応援歌【歌詞付き】
https://www.youtube.com/watch?v=vQlzzp5uyLE
【圧巻】松井秀喜バカでかい場外ホームラン 2000.6.30 Hideki Matsui
https://www.youtube.com/watch?v=wbhi_MCB3fg
松井秀喜にしか打てない凄すぎるホームラン集 往年の強打者と体格を比べると。
松井と旧来の日本人強打者との決定的な違いは体格だ。
<1990年以前も含めた日本人の50本塁打者の体格>
王貞治(50本以上3回、1964年55本塁打)
177cm79kg
落合博満(50本以上2回、1985年52本塁打)
178cm82kg
野村克也(1963年52本塁打)
175cm85kg
小鶴誠(1950年51本塁打)
176cm71kg
松井秀喜(2002年50本塁打)
186cm95kg
先輩強打者と比べても、松井秀喜がとびぬけて大型であることがわかる。
松井秀喜はメジャーリーガーに引けを取らない体格で、MLBと同じサイズの球場でホームランを打ったのだ。そういう意味では、松井秀喜が、MLBに挑戦するのは、必然的なことだったと言える。 NPBとMLBの両10年間を比較。
MLBでの松井秀喜が、期待に応える活躍をしたのか、そうでなかったのかは意見が分かれるところだろう(もちろんワールドシリーズMVPを獲得するなどの活躍は見せているのだが)。
松井はNPB、MLBでともに10年プレーした。その成績は以下の通り。
<NPB>
4572打数 1390安打 332本塁打
889打点 打率.304 長打率.582
<MLB>
4442打数 1253安打 175本塁打
760打点 打率.282 長打率.462
ほぼ同じ打数なので、比較しやすい。
松井はMLBに移籍して安打数は1割、本塁打数は半分弱、打点は15%減少した。本塁打数のわりに打点が減っていないのは、二塁打がNPB時代より若干増えている(245本→249本)など、本塁打にならないまでも好機で安打を打って、走者を返すことができていたからだ。 ただ松井は外国人選手並みに本塁打を打つパワーはあっても、レベルの高いMLBの投手相手に、NPB時代と同等のパフォーマンスを見せることはできなかったという見方もできよう。
MLB年間20本以上は松井と大谷だけ。
しかし松井秀喜が2004年に記録した31本塁打は、今に至るも日本人打者の最多記録だ。
<日本人MLB打者のシーズン本塁打5傑>
1.松井秀喜(2004年)31本
2.松井秀喜(2009年)28本
3.松井秀喜(2007年)25本
4.松井秀喜(2005年)23本
5.大谷翔平(2018年)22本
※松井の所属はすべてヤンキース、大谷はエンゼルス
<同シーズン打点5傑>
1.松井秀喜(2005年)116打点
2.松井秀喜(2004年)108打点
3.松井秀喜(2003年)106打点
4.松井秀喜(2007年)103打点
5.松井秀喜(2009年)90打点
日本人選手でシーズン20本以上打った打者は松井秀喜(5回)と大谷翔平だけ。90打点以上は松井秀喜だけ。
大谷翔平に期待はかかるが、いまのところスラッガーと言える日本人打者は松井秀喜ひとりなのだ。 際立つのは三振数の少なさ。
記録を子細に眺めてみて、松井秀喜が素晴らしいと思うのは、三振数の少なさだ。21世紀以降は「三振は本塁打のコスト」という考え方が一般的になる中で、松井は10年間のMLBのキャリアで100三振以上は一度しかない。
特に2009年は28本塁打を打ちながら75三振。同僚のニック・スイッシャーは29本塁打で126三振だった。
パワーヒッター揃いのMLBに移っても、松井は本塁打を狙って振り回すことはしなかったのだ。NPBの10年間では934三振だったが、MLBの10年間では689三振と27%も減っている。レベルの高いリーグに移りながらも、松井の打撃は円熟味を増していたのだ。こういう数字を見ると「クレバーでいい打者だな」と思う。
巨人、ヤンキースで夢を実現した。
そしてそれ以上に、松井秀喜は長年の野球ファンの「夢」を実現した選手でもある。
“打撃の神様”川上哲治が活躍した時代、ファンは同世代のテッド・ウィリアムズやジョー・ディマジオとの競演を夢見た。王貞治、長嶋茂雄のONが活躍した時代は、ハンク・アーロンやウィリー・メイズとの競演を夢見た。
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