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その人気は日本だけにとどまらず、世界にまで羽ばたいた国産RPG『ファイナルファンタジー』シリーズ。オンラインゲームを含め、15ものナンバリングタイトル(現在『XVI』が開発中)がリリースされ、数々の派生タイトルを生んでいる。その原点である1作目は、ちょうど33年前となる1987年12月18日にファミコン用ソフトとして発売。純白のパッケージに描かれた天野喜孝氏のイラスト、そして白く美しいカートリッジは、今でも私にとって『ファイナルファンタジー』の象徴であり、原点です。

1986年に『ドラゴンクエスト』(エニックス)が発売されて以降、ファミコンには一大RPGブームが到来。アクションやシューティングといった当時の人気ジャンルと並び、RPGというゲームジャンルをファミコンユーザーに根づかせた『ドラクエ』の功績はもはや説明不要でしょう。

 そんな『ドラクエ』をお手本にしたようなRPGが多数生まれる中、1987年にスクウェアから『ファイナルファンタジー』が登場。最初は「これもドラクエ的なRPGだろう」と思いましたが、当時のおもちゃ売場の店頭で試遊したとき「これまでのRPGとは違う」と強烈に感じたことが忘れられません。

当時の私は『ドラクエ』もプレイしていて、レベルアップとともに習得する魔法(呪文)やMP消費による使い勝手の良さは承知していました。しかし、『FF1』を見てからは「RPGの元祖と同じ魔法のシステムとか最高だろ!」と、今にして思えば中二病的な感覚で、一気にFF派へと転びました。

 さらに『FF1』の魔法は単なる攻撃手段というだけでなく、火、雷、氷といった魔法属性の概念が存在。モンスターの「弱点となる属性を突く」という戦術的な思考をごく自然に教えてくれました。今のRPGなら当たり前の要素ではありますが、私にとって「海のモンスターはサンダー系で攻撃」といった意識を叩きこんでくれたゲームは『FF1』が最初だったのです。

当時ファミコンでは『ドラクエ』が圧倒的に有名で、『FF』シリーズがミリオンセールスを記録したのは『FF3』(1990年発売)が最初です。しかし、その頃になると周囲では「FF派」と「ドラクエ派」に人気は二分され、「どっちが上だ!?」なんて不毛なやりとりをしていたことを思い出します。結局、みんな両方とも遊んでいたんですけどね。

『FF1』のメロディアスなサウンドも私の好みにピッタリで、やはり記憶に強く残っているのはメインテーマとバトルのイントロです。どちらも『FF』シリーズを象徴する曲となり、初代で生まれたサウンドが長らく使われることとなります。私自身、メインテーマを聴きたい一心で、裏技のミニゲーム「15パズル」を延々と遊んでいました。

 これらの『FF』の曲を作ったのは、言わずとしれた植松伸夫氏。『ドラクエ』のBGMを作曲した音楽家・すぎやまこういち氏と同様に今ではゲーム音楽界のレジェンドとして、その名を知らない人はいないことでしょう。

33年前、「クリスタル」や「光の戦士たち」といったキーワードにワクワクさせられた壮大な冒険……。これらの要素はのちのシリーズにもしっかりと受け継がれ、今も忘れられることなく現在進行系で続いていることを、うれしく思います。

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