脳科学者の茂木健一郎氏(58)が9日、自身のブログを更新。この日、一部のワイドショーで報じられた婚活中の女性たちの「普通の男性」の定義が賛否両論を呼んでいることについて、私見を述べた。

 一部番組で紹介された婚活女子が口にする「結婚相手は普通の人がいい」の「普通」の定義が「年収は500万以上で学歴が日東駒専以上かつ身長が165センチ以上。容姿は星野源みたいなイメージ」という一部調査が“炎上”している点について、「タレントとか芸能人を、なにかの指標として使う日本のメディアの軽薄な文化にはうんざり」の表題のもと、書き始めた茂木氏。

 「そもそも『婚活』という言葉が軽薄で気持ち悪いというのはおいておいて、人をいろいろな属性ではかってそれをテレビでお気楽に議論するという文化が気持ちわるい」とバッサリ。

 その上で「さらには、こういうときに、タレントとか芸能人とか、そのような『著名人』を持ち出すのが気持ち悪い。よくなんとかタレントランキングとかやっているけど、メディアはああいう軽薄なのいつまでやるつもりなんだろう?」と問題提起。

 「テレビとかで、『芸能人にたとえると』みたいな質問をする文化があるけれども、『そんなもん、たとえられるはずねえだろ!』というのがまともな答え。タレントとか芸能人を、なにかの指標として使う日本のメディアの軽薄な文化にはうんざりだ」と吐き捨てると、「別にいろいろな仕事があって、そういう仕事をしているというだけの話で、人間の個性や魅力は世界中に散らばっている。タレントとか芸能人って、とくに特別でもなんでもないでしょ。文化的にはむしろ劣化しているし」と続けた。

 最後には「メディアがそういうのを持ち出すのはいわば手前味噌、我田引水で、タコが自分の足を食べるようなことをやっているから、ネトフリやプライムのようなレベルのクリエイティヴから、今やすっかり置いていかれている。情けない」と厳しく結論づけていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5bb169e46cc974b793fa7514dc7595c31e2d9778
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