12/8(火) 7:02
FRIDAY

「めるる」の快進撃と「りんくま」の台頭

10代「めるる」と「りんくま」に目をつけたバラエティの勝算とは
’20年の『日本メガネベストドレッサー賞』で特別賞を受賞しためるること生見愛瑠。”今年の顔”のひとりといっても過言ではない(写真:共同通信社)
今、テレビ業界で10代のタレントが強く求められている。その理由は、今春の視聴率調査がリニューアルされたことにともない、番組制作の視聴ターゲット戦略が変わったから。高齢層の視聴が数字に反映されやすい「どれだけの世帯が見たか」という世帯視聴率ではなく、年齢層ごとの詳細がわかる個人視聴率が重視されるように大きく変わったのだ。

なかでも発信力があり、消費に積極的な若年層の視聴を求めるスポンサーは多い。だからこそ民放各局は若年層に見てもらうための番組制作を進めはじめているのだが、鍵を握っているのが10代のタレントたち。その筆頭格が現在18歳の「めるる」こと生見愛瑠であり、民放各局へのバラエティ出演が相次いでいる。

ここ2週間あまりだけを見ても、『トリニクって何の肉!?』(朝日放送・テレビ朝日系)、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)、『あいつ今何してる?』(テレビ朝日系)、『トークィーンズ』(フジテレビ系)、『王様のブランチ』(TBS系)、『スクール革命!』(日本テレビ系)、『世界くらべてみたら』(TBS系)、『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)、『有吉ぃぃeeeee!〜そうだ!今からお前んチでゲームしない?』(テレビ東京系)、『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)、『ゆるNSクラブ』(フジテレビ系)、『THE突破ファイル』(日本テレビ系)などに出演。今年のテレビ出演本数は150本超という快進撃を見せている。

一方、ここ数か月間で一気に台頭してきたのが現在19歳の「りんくま」こと久間田琳加。10月から『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)のシーズンレギュラーとして生放送のバラエティに挑戦したほか、『ウケメン』(フジテレビ系)、『ジョブチューン』(TBS系)、『EXITV』(フジテレビ系)、『パズドラ』(テレビ東京系)、『ガールズクラフト』(NHK Eテレ)、『林先生の初耳学』(MBS・TBS系)などに出演した。

さらに、今月12日から「フジテレビの花形である土曜8時の放送を目指す」というコンセプトの新番組『Do8』がスタートし、「りんくま」は、3時のヒロイン、ぺこぱ、四千頭身の芸人3組とともに出演が決定。芸人ではない唯一のキャラクターであり、期待の大きさがうかがえる。

◆「ワイプ」でも際立つ満面の笑み

ではなぜ「めるる」と「りんくま」は今、バラエティで期待されているのか。冒頭に挙げたように「スポンサー受けのいい若年層視聴者を集めるため」であることは間違いないが、それならば他の10代タレントでもいいだろう。

「めるる」と「りんくま」が選ばれているのは、まずそれぞれ『Popteen』『Seventeen』のトップモデルであることが挙げられる。人気の高さはもちろん、カメラで撮られることに慣れているため、よく「テレビ映えする」という声を聞く。全身、半身で撮られたときの佇まいはもちろん、常に満面の笑みを視聴者に向けられることが大きい。

たとえば、ワイプ画面での彼女たちの笑顔は、他のタレントと比べても際立って印象的であり、楽しげなムードを醸し出すことができる。つまり、「そこに佇んでいるだけで番組や共演者をさりげなくアシストできる」とみなされているのだ。

加えて「めるる」も「りんくま」も、ほどよい天然キャラであり、MCのツッコミによって軽めのボケが引き出されることで、お客さん状態ではなく出演者として存在することが可能。このあたりの満面の笑みと、ほどよい天然キャラは、かつての小島瑠璃子、少し前では藤田ニコルと池田美優を思い起こさせる。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/81971231ebc084b15a8d0a551130162ecc43ef90
>>2続く