2018年シーズンに取得した海外FA権を、今オフ行使するかどうか注目を集めていたロッテのプロ13年目・31歳の唐川侑己。4日、その唐川が権利を行使せずチームへの残留を決断したことを複数メディアが報じた。

 唐川はプロ入りした2008年から今季まで先発・リリーフとして「278登板・72勝70敗33ホールド・防御率3.72」といった数字を残し、全試合リリーフ登板だった今季は「32登板・1勝1敗14ホールド・防御率1.19」とほとんど点を取られなかった投手。成績に加え人的補償が不要なCランクということもあり、権利行使なら複数球団による争奪戦が確実視されていた。

 実際、本人も行使するか熟考していたようで、先月までは行使を検討しているという報道も多かったが最終的に残留を決断。残留を伝える報道では、唐川が「来年もマリーンズでやると自分で決めたからには、自分の活躍で恩返しできればなと思っています」と決意を新たにしたことが伝えられている。

主力リリーフである唐川の残留を受け、ネット上には「勝ちパターンに欠かせない唐川の残留は間違いなく朗報」、「流出したら一番困る立ち位置の選手だから残ってくれてホッとした」、「フロントもしっかり慰留に尽くしてくれてありがたい」といった反応が多数寄せられている。

 一方、「宣言すれば1億円プレイヤーにもなれただろうに何が残留の決め手だったのか」、「残るってことは球団側からよっぽどいい話をもらったのか?」といった疑問も複数見受けられた。

 「球界では左右を問わず実績のあるリリーフは貴重な存在のため、唐川も仮に宣言していれば獲得を狙う他球団からかなりの条件を提示されていたことは確実。今季年俸が6200万円(推定)ということを踏まえると、年俸1億円超えの複数年契約ゲットも十分あり得たでしょう。その状況の中残留を決めたということは、もしかしたらロッテ側から手厚い金額・年数以外の“誠意”を示されたのかもしれません。一般的に選手と球団の契約について金額・年数以外の詳細が明かされることはほとんどないのですが、先発への再転向確約や引退後の指導者手形付与といった条項が盛り込まれている可能性もあるでしょう。また、こうした好条件を引き出すために、唐川はわざと権利行使をちらつかせたのではと推測しているファンも散見されますね」(野球ライター)

 唐川とロッテが結んだ契約内容について、現時点(4日午後0時半)で詳しい内容は伝えられていない。どのような条件で残留を決めたのか気になっているファンも少なくないようだ

2020年12月04日
https://npn.co.jp/article/detail/200009602