12/5(土) 9:26配信
日刊ゲンダイDIGITAL

2020年今年もNHK紅白歌合戦に出場するLiSA(第70回NHK紅白歌合戦リハーサルで=2019年)/(C)日刊ゲンダイ

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の主題歌「炎」が、オリコン「週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で6週連続の1位を獲得(11月25日発表)するなど、いま、最も勢いのある女性アーティスト「LiSA」。今年、2年連続で紅白歌合戦への出場が決定した。彼女は“鬼滅ブーム”以前から、アニソン界では知らない人がいないほどの実力派シンガーだ。今回は、そんなLiSAの必聴曲を3曲、ご紹介したい。

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■いまだに語り継がれる「一番の宝物」

 筆者が初めて彼女の名前を認識したのは、2010年4月放送のテレビアニメ「Angel Beats!」の劇中歌。作中に登場する「Girls Dead Monster(通称:ガルデモ)」の2代目ボーカルの歌唱を担当したのがLiSAだ。

 歌が重要なキーとなっているアニメでは一人のキャラに対し、声優と歌唱担当が分かれているという手法をとる場合もあるが、「Angel Beats!」もその手法を取っていた。

 同作は、死後の世界の学園を舞台にしたアニメで、放送から10年経った今でも根強い人気を誇っている。特にLiSAが歌唱を担当し、多くのファンの琴線に触れた「一番の宝物」という曲は、作品屈指の名シーンとともに流れたこともあり、今でも聞くたびに涙があふれるというファンも多い。

 この曲が、彼女のアニソンシンガーの第一歩となり、原点とも言える一曲であると言っても過言ではない。

■1stシングル「oath sign」

 LiSA名義で初めてリリースしたシングルがこの「oath sign」(オース・サイン)。同曲はアニメファンの中でも絶大な人気を誇る「Fateシリーズ」の、テレビアニメ「Fate/Zero」のオープニングテーマだ。

“聖杯戦争”と呼ばれる争いの中で繰り広げられる、ダークシリアスかつ壮大な世界観が特徴の作品だ。絶望の中の、一筋の希望や、愛や憎しみなど、さまざまな登場人物の思いを投影したかのような激情的な楽曲となっているが、その世界観に負けることなく、むしろ揺れ動く人間の愚かさや、激しさ、繊細さをLiSAの歌声がストレートに表現している一曲である。

■ロックヒロイン誕生のきっかけとなった「Rising Hope」

 この「Rising Hope」で初めてミュージックステーションに出演するなど、彼女のキャリアを語る上で外せない一曲であるが、理由はそれだけではない。

 彼女は14年1月に行った初めての武道館ライブで、体調不良で思うように歌えなかった経験がある。その約4カ月後にリリースしたのが、「Rising Hope」。

 同曲はローカル局などのテレビアニメ「魔法科高校の劣等生」のオープニングテーマに起用され、アニメのタイアップ曲としては初めてLiSA自身が作詞に参加した楽曲でもある。

 完璧ではないからこそ、強くもなれるという彼女の「覚悟と決意」が反映された一曲でもあり、ロックヒロインという彼女の二つ名にふさわしい一曲とも言える。

 数々のストーリーを彩ってきたLiSAの楽曲。予備知識を頭に入れておくと、今年の紅白がさらに楽しめるだろう。

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