巨人の「男村田」一軍抜擢の狙いは――。3年目を迎える第3次原政権の目玉と言えば今年は二軍を担当していた村田修一野手総合コーチ(39)と同学年の杉内俊哉投手コーチ(40)の同時一軍昇格だろう。特に村田コーチには来季2年目となる元木大介ヘッドコーチ(48)の負担減が期待されている。

シーズン中、同ヘッドは野手はもちろん投手にも頻繁に声をかけて状態を把握。特に4番・岡本には「『今は話を聞きそうだな』という時にしか(アドバイスを)言わない」と精神状態にも気を配りながら31本塁打、97打点での打撃二冠に導いた。

 心労もあったのか9月には虫垂炎による入院も経験。その元木ヘッドには原監督が「私も含めてコーチ、選手、まだ一回りも二回りも大きくならないといけない」と話すように、原政権の番頭としてもさらなる成長が求められる。チーム全体の作戦、戦術面における比重が今季以上に大きくなり、選手個々は各コーチに任せるのが自然な流れだ。

 そこで代役となりえるのが村田コーチだ。「将来の阿部政権におけるヘッドコーチ修行」(球団関係者)との見方もある一方で、選手たちのアニキ役≠ニして期待がかかる。

 現役時代から後輩に慕われ、横浜、巨人で代名詞だった背番号25は今や大リーガーとなった筒香(レイズ)、岡本と各チームの愛弟子≠スちが継承。4番打者の番号として定着した。2018年9月にBC栃木で現役引退した際は長野(現広島)、坂本らが中心となってGナインから豪華な花を贈られたのは記憶に新しい。

 増田大、若林ら村田コーチの指導を経て一軍に定着した選手も増加。打撃指導はもちろん、生活面の悩みなどにも適格な助言が期待できる。リーグ3連覇と日本一奪回のキーマンと言っても過言ではないかもしれない。

12/5(土) 5:15
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