10月15日から放送開始され、好調なスタートを切ったドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)。昨年第一作が放送されていたが、今期から出演する橋本環奈の“ヘンな京都弁”が話題を呼んでいる。橋本は京都の名探偵一家の娘で、中学生・高校生・社会人姿で出演する…といった役どころだが、橋本が発する「プロの犯行どす」「殺人を楽しむ快楽犯どす」といった京都弁が、「京都人はあんな話し方しない」「どす言うの舞妓はんぐらいどすえー」とイジられまくり。ネイティブでない方言がテレビに登場した際にお約束と言っても良いほどの巻き起こる“方言論争”は、良い意味で作品の訴求にも繋がっているようだ。

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■たびたびSNSで話題となる“方言問題” ネイティブからの標的が“お約束”に

 劇中における橋本の方言に対しては、「ドラマ自体がコメディなのでそこまで気にならない」「浮世離れした設定(刑事と盗賊が結婚するなど)だらけなのでアリ」「(漫画原作の実写映画化で奇抜な役もこなしてきた橋本だけに)演出だよね?」といった声もあるが、やはりSNSでは「違和感アリ」の意見が多数を占めるようだ。最近でも『同期のサクラ』(日本テレビ系/2019年)では、主演の高畑充希が新潟にいる祖父に対し「心臓の調子はどうら? 今日はいよいよ入社式らよ。行ってくっれ」といった具合に新潟弁で話したり、手紙を送る場面があったが、地元の人から「こんな言葉使わない!」「これは超高齢の人が話す新潟弁」といった声が挙がった。

 また、『半分、青い』『エール』『ひよっこ』(以上NHK総合)など、地方が舞台になりやすい朝ドラでは方言が多用されるが、そのたびに「私は地元出身だが、あんな方言は聞いたことがない」などとして論争が巻き起こるのも定番。そもそも、地方を舞台にしたドラマにおいて、ネイティブな方言を使える俳優だけを集めて撮影することは難しい。そこで方言監修などを入れて、少しでもリアルな方言を再現しようとするのは制作側の誠意ともいえる。
 SNSには“自分の知っている情報を表に出したい”という思いも強く表れ、つい「私が知ってるものと違う!」という声が大きく出てしまいがちなのだ。

■インパクト大の方言は効果的な決め台詞に…“流行語”となる例も

 ただ、方言の強烈なインパクトが番組のヒットに結びついたり、流行語にまで上り詰めることは多々ある。『スケバン刑事 少女鉄仮面伝説』(フジテレビ系/1985年)で主演の南野陽子が発した土佐弁「おまんら、許さんぜよ!」や、その元ネタともいえる映画『鬼龍院花子の生涯』(1982年)で夏目雅子が放った「なめたらいかんぜよ!」などの決めゼリフは、当時大流行した。

 日本のテレビドラマ史上最高視聴率を記録した『おしん』(NHK総合)は、ドラマで初めて方言指導をつけた作品ともいわれ、「おしん」が「おすん」と聞こえるほどの山形のズーズー弁は同ドラマの象徴となった。また近年でいえば、『あまちゃん』(同)でも「じぇじぇじぇ」(一部の岩手県の方言。かなりびっくりしたときの感嘆表現)が流行語となった。

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11/23(月) 8:40
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