本拠地・東京ドームでの今シーズン最終戦の第1打席で2000安打を達成した巨人・坂本勇人選手に、芸能界からも祝福の声が相次いだ。公私で仲が良く、互いを認め合うKAT―TUN・亀梨和也(34)はスポーツ報知の取材に応じ、史上53人目、史上2番目の年少達成の偉業を祝福。プロ野球史上2人目の3000安打、また張本勲さんのプロ野球記録(3085安打)の更新へ「その瞬間を、もし目撃できるのであれば、という期待は勝手に抱いています」と期待を込めた。(取材・構成=畑中 祐司)

 心から、おめでとうございます。僕も10年、取材を通して坂本選手の野球に向き合う姿勢に触れてきましたし、いち友人として過ごさせていただく時間もありました。今日は舞台(主演作「迷子の時間」、東京・PARCO劇場)を終えた後、セレモニーを見させていただきました。若いときから、たくさん周りに期待されて、それに対して苦しい時期もあったと思います。でも、こうやって着々と確実に偉大な選手になっていっているというのは僕自身、刺激を受けますし、改めて尊敬の気持ちが湧いてきました。

 セレモニーの彼の表情を見て、一つ感じるものがあるんだな、と思いました。とはいえ、チームの主将として、決して個人の記録だけに浸っているところはなかった。残りの公式戦2試合、そして日本シリーズがある。今日も、東京ドーム最終戦というところに対する彼の人間性が感じられました。

 彼の言葉の中にもありましたが、今年は彼自身が医療従事者の方にお世話になるというところからのスタート。いろんな思いの中でグラウンドに立っていたんだと感じました。序盤、思うような成績を残せず、本当に苦しかったんじゃないかと思います。でも、結果的に本拠地最終戦で2000安打も達成して、打率も3割近くまで。やはりすごい。

 本拠地での達成は、巨人の生え抜き選手として初めてで、2001安打がホームラン。“持って”ますよ。本当に思います。令和1号を打ったときもそうでしたけど。でも、やはりあれだけの選手でも、インタビューの中で「今日は食欲もなかった」と。

 今シーズン、自主トレやキャンプでインタビューさせてもらったときに、順調にいけば(2000安打まで)116安打という数字は…という話をさせていただいたけど、本人は『何が起こるか分からないからね』って。常に危機感と言いますか。これだけの選手なのに、というのは、いつも話していて感じるところ。常に緊張感の中で野球に向き合ってきた。2000安打は、まさにその数字であり“持って”いるだけじゃない強さであり、今日の姿なんだなと感じました。

 今年、コロナ禍の中でもちょくちょくテレビ電話やメールで連絡を取っていました。もちろん友人として、彼のいろんな言葉も受けていますけど、それは僕と勇人の男同士の関係として…(胸に秘めておきます)。でも、苦しい時期があったとしても、結果的に今この瞬間を迎えている。それは彼のすごさ。

 2000安打の先の3000安打―。それはもう勝手ですけど、僕もいちファンとして期待しちゃう。改めて今年は開幕が2〜3か月遅れた。本来なら最年少で達成という記録もかかっていた。でも、右打者としてはしっかり(最年少)。(3000安打も)達成できる選手だなって思っていますから。本人に言わせてみれば『そんな簡単に…』というところは絶対にあると思うんですけど、いちファンとして3000安打、3085安打を超える瞬間は、もし目撃できるのであれば、という期待は勝手に抱いてしまいます。

 昨シーズンは主将になって初めてのリーグ優勝。その喜びは『想像を超えていた』という話もしていました。本人、昨年(日本シリーズでソフトバンクに4連敗)の思いだったりもあると思う。それは、ひしひし伝わってくるところはある。だから、2000安打というものの喜びは、きっと日本シリーズを終えた後に改めて浸るのかなと思います。まだシーズンの途中、まだ締まった表情のまま。シーズン中に2人で話していたんですけど、シーズンが終わった後、ゆっくり一緒にご飯を食べにいって、友人として「今年、お疲れ」と言いたいです。

 ◆亀梨 和也(かめなし・かずや)1986年2月23日、東京都出身。34歳。小1から中1まで江戸川区のシニア野球リーグに所属し、軟式の世界大会に出場。98年にジャニーズ入所。2001年4月「KAT―TUN」を結成し、06年3月「Real Face」でCDデビュー。10年から日テレ系「Going!Sports&News」で日曜のスペシャルサポーター、11年から日テレ系プロ野球中継「ベースボールスペシャルサポーター」を務める。
報知新聞社

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