(パ・リーグ、ロッテ4−3オリックス、24回戦、ロッテ18勝5敗1分、7日、ゾゾマリン)

オリックスは7日、今季の全日程を終了。中嶋聡監督代行(51)が来季、監督に昇格することが決定的となった。
近日中にも正式に発表される見通し。2軍監督で迎えた今季は西村徳文前監督(60)の辞任により、8月21日から
代行を務め、若手を積極的に起用。勝利と育成の両立を続けたその手腕が評価された。来季も続投する
福良淳一ゼネラルマネジャー(60、GM)とともに、現場とフロントが一枚岩となり、悲願のリーグ優勝を目指す。

2021年のオリックスは中嶋新監督の下、再スタートする。24年連続のV逸、2年連続の最下位。長らく低迷する
チームを再生し、その手腕で新風を吹かせる。

「最終戦まで展開的にこういう展開だったのかなと思います。九回、同点にしそうな展開で1点取って負ける。
僕らの力が足りていない証拠の試合だったと思いますし、こういう試合が何試合あったのかと考えた時に
悔しい思いでいっぱい。これを追い越せるまでになりたいですね」

最終戦も1点差まで追い上げたが、敗戦。激動のシーズンを戦い終え、率直に振り返った。今季は2軍監督として
開幕を迎えたが、8月20日に成績不振の責任を取り、西村監督が辞任。翌21日から急きょ、監督代行として
指揮を執ることになったが、2軍監督時代に能力を把握していた若手を次々と起用した。

1、2軍の選手状態を常にチェックし、ベストなタイミングで抜てき。9月15日の楽天戦(ほっと神戸)で、
育成D6位入団から支配下登録即デビューさせた大下は、育成ドラフト出身史上初のプロ初打席で初本塁打。
10月4日の楽天戦(京セラ)ではD1位の宮城を高卒1年目で1軍デビューさせ、左腕は前日6日の日本ハム戦(同)で
プロ初勝利を挙げた。

就任後の成績は29勝35敗3分け。負け越してはいるが、来季以降に向けてまいた種は着実に芽吹いている。
球団関係者は「来年のことを考えて、早いタイミングで中嶋2軍監督を監督代行にした」と説明。西村監督の電撃辞任は、
将来に向けた布石だった。現在、指揮官は来年も続投する福良GMとともに組閣に着手している。

「いろんな戦力がでてきた。経験させることでチームの能力も上がった。この悔しい思いも来年みんながやってくれると
思っている」と手応えもにじませた中嶋監督代行。試合後は選手を集め、言葉をかけた。

「この最下位という屈辱だけは絶対忘れずに、来年のキャンプまで過ごして欲しいなと思います」

1995、96年のリーグ連覇、日本一の歓喜を知る新指揮官が、黄金時代を取り戻す。

https://news.yahoo.co.jp/articles/717406a05ec02829d08d7c200cb29e5bbab5fa37