マカベア戦争とは、セレウコス朝シリアからの自立を目指した戦い
この時代のユダヤ教はヘレニズムというギリシア神ヘレーンの理念に押された
セレウコス朝は、ギリシアのゼウス信仰を強要し、特に厳しくユダヤ教を弾圧したので、
前166年にハスモン家のユダス=マカバイオス(マカベウス)が指導してセレウコス朝に対する反乱(マカベア戦争)を起こした。

マカバイ記までの歴史的経緯抜粋
当時の父祖の伝統を守ろうとしたユダヤ人には、2つの敵があったと考えられた
ひとつは外国の占領軍。もうひとつは外国と同化しようとするユダヤ人だ
歴史家のヴィクター・チェリコヴァーの研究では、多くのユダヤ人、特に上流階級は、
侵略者の「改革」を歓迎しており、ギリシア人の市民だけに許された特権を望んでいた
昔ながらのやり方を捨てて、エルサレムがギリシア都市の特権を得られれば、メリットが多い
オリンピア(古代ギリシアの都市の名で、ゼウスの神域。オリンピックの語源)という文化事業にも参加できるし、
同盟都市と防衛条約を結ぶこともできると考えた
そして多くの人々がギリシア教育を望んだ。そのほうが世界における地位も向上すると思い込んだためだった
だが過半数のユダヤ人は「ギリシアかぶれのユダヤ人」を罵った
やがて神様を祀る祭壇は穢されて、神の国は崩壊していく
祭司たちによる反乱が起こり、異邦の支配者を叩き出す「血で血を洗う戦い」が「同胞の間から」始まる