◆JERAセ・リーグ ヤクルト2―1巨人(21日・神宮)

 巨人・坂本がヤクルト戦の4回に17号左越えソロ。球団では過去にONしかいない13年連続のシーズン100安打を達成した。試合は高橋が6回、村上に逆転2ランを浴びて3連敗(1分け挟む)。5回無死二、三塁で大城がスクイズを決められず、無得点に終わったのも痛かった。10月は7勝9敗2分けと苦戦。優勝マジックは「7」のまま足踏みとなった。

 神宮の夜空に白球が舞い上がった。大きな弧を描いた坂本の打球は左翼席へと吸い込まれた。「受け身にならないように積極的にスイングしました。先制できてよかったです」。心地よい夜風を浴びながら、酔いしれるようにゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 主将がひと振りで均衡を破った。両軍無得点の4回2死。左腕・石川の初球、低めシンカーを完璧にすくい上げ17号ソロを放った。9月23日広島戦(東京D)以来、出場21試合ぶりのアーチはチーム初安打となり、貴重な先制点をもたらした。この1本で、13度目(13年連続)のシーズン100安打となり、原辰徳(12度)を超え、球団5位の柴田勲と並んだ。原監督は「それはもう、見事です。積み重ねてできることだから。コンディション、技術だけでなく心技体というのかな。続けていってほしいね」と笑顔だった。

 9回には3試合連続マルチ安打となる中前安打を放ち、通算2000安打まで残り15本となった。守備では3回1死一塁で村上の深いゴロを逆シングルで捕球し、二塁封殺。ここ2試合は1得点ずつで、ともに坂本の安打によるもの。チームは敗れたが、自身は好調を保っている。

 開幕後は状態が上がらず打率2割台前半と苦しんだが、現在は2割8分1厘までアップ。開幕前には「去年優勝したチームだから相手からはさらにマークされながら戦うことになると思う」と冷静に分析。だが「それを圧倒して、周りに『強い』と思わせて優勝したい」と言い切っていた。その言葉通り、チームはリーグを圧倒して突き進む。前半で「迷惑をかけた」分、このまま終わるわけにはいかない。坂本自身にも火がついたのだろう。

 リーグ連覇と通算2000安打が迫っている。だが坂本は「チームの目標は、昨年果たせなかった日本一。今年はそれだけを目標にやってきた」とうなずく。その先にある頂点だけを見据えて走り続ける。(小林 圭太)

https://news.yahoo.co.jp/articles/e6407c508e6037169100ad2039751ccc35c66177
10/22(木) 6:00配信

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成績

https://www.youtube.com/watch?v=KW7Ug0qFk1E
2020 巨人 ジャイアンツ 坂本勇人 10/21 100hits 17号ホームラン ヤクルト