将棋の高校生プロ、藤井聡太2冠(棋聖・王位=18)が5日、大阪市の関西将棋会館で指された第70期王将戦の挑戦者決定リーグ2回戦で豊島将之竜王(叡王と合わせて2冠=30)に敗れた。これでリーグ通算成績は0勝2敗となり、渡辺明王将(名人、棋王合わせて3冠=36)への挑戦権獲得に黄信号がともった。同じ愛知県出身の豊島には公式戦6戦全敗。

同リーグ初戦で羽生善治九段に黒星を喫した藤井は、挑戦権獲得、最年少での3冠、九段昇段に向けて、絶対に負けられない戦いだった。

戦型は相掛かり。序盤はハイペースで指し手が進む展開。過去5戦は豊島がスキのない指し回しで、序盤、中盤にリードを奪い、そのまま押し切る形だった。この日は一転、藤井が中盤にわずかにリードを奪い、終盤へ。ところが最終盤で豊島の底力を見せつけられ、逆転負けを喫した。

7人総当たりで行われる今期のリーグは、藤井、豊島、羽生、広瀬章人八段、永瀬拓矢王座、木村一基九段、佐藤天彦九段と全員がタイトル獲得経験者。過去の挑戦権獲得は5勝1敗が多い。2敗を喫すると、厳しい状況になる。前期王将戦リーグで藤井は、勝てば挑戦者となる最終局で敗れ、4勝2敗で挑戦権を逃した。正念場でまたしても難敵に屈した。

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