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2020年08月20日

 中国の習近平国家主席が「飲食の浪費を断固阻止する」との指示を出した。以前から続く食べ残し防止の運動を突如、再び強調。新型コロナウイルスの世界的感染拡大などによる食料供給への懸念があるとみられる。指示を受け、最近人気の大食い動画もやり玉に挙がった。

 「飲食の浪費現象に心が痛む」「恥ずべきことだという雰囲気をつくらなければ」。共産党機関紙・人民日報は12日、習氏の重要指示を一面に掲載した。習氏は感染の世界的蔓延は「警鐘」だと指摘、食料問題に危機意識を持つよう訴えた。

 新型コロナのほか、自然災害や米中関係の悪化も食料供給に対する懸念につながっている。

 中国では食べきれないほど注文することが、もてなしや裕福さの表れとの考え方があり、習氏は2013年にも飲食の浪費防止を指示。中国語で皿を空にするという意味の「光盤」運動を展開してきた。人民日報によると年間の食品ロスは約3500万トンに上る。

 大食い、早食いを意味する「大胃王」なる言葉もあり、ネットで話題になる中国。今回の指示を受け、党・政府系メディアは大食い動画投稿を批判。すでに一部では動画の削除が始まったとも報じられている。