スペインの名門バレンシアは、厳しい財政状況に立たされているようだ。地元紙『Las Provincias』が伝えている。

1919年の創設以降、6度のラ・リーガ制覇やコパ・デル・レイ7度の優勝など、大きな成功を収めてきたバレンシア。しかし、近年ではクラブ内部の問題が頻発。今季はラ・リーガ9位で終えるなど、結果が伴わないシーズンが続いている。

さらに今夏は財政難に陥っており、主力選手の放出を推し進めている。フランシス・コクランと共にビジャレアルへの移籍が決まった元主将ダニ・パレホは、「とても傷ついたし、メスタージャにいたかった。でも…そういうものなんだ。できなかった」と告白すると、マンチェスター・シティへ移籍したフェラン・トーレスも「僕のイメージを傷つけようとするクラブの人間がいた」と明かすなど、選手とクラブ上層部には大きな軋轢があると見られている。

そして『Las Provincias』が伝えたところによると、バレンシアの財政難は深刻なものに。17日には、財務責任者が2019-20シーズンの選手の給与支払いが不可能であると指摘し、2021年9月を期限とする約束手形を発行することを提案したという。

しかし同メディアは、オーナーのピーター・リム氏はこれを拒否すると伝えた。そしてクラブ内や選手間にも大きな不安が広がっており、もし選手たちが給与未払いを訴えれば、ラ・リーガは調査に動くことになると指摘。スペインの法律では、選手から給与未払いの訴えがあった場合、クラブを降格させることも可能である。

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