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主力の大量海外流出は森保監督(右端)にとって頭の痛い問題だ

 森保ジャパンが窮地に陥る!? 欧州でプレーする日本人選手は年々増加してきたが、特に来夏に延期となった東京五輪で出場資格のある24歳以下の選手たちに目立っている。今後も続々と五輪世代の有望株が海を渡る模様で、欧州の舞台でさらなる進化が見込める。とはいえ、いいことばかりではなく、金メダルを狙う森保ジャパンにとっては五輪メンバー選考で悩ましい状況となりそうだ。


 東京五輪世代は、歴代の五輪世代と比べて欧州でプレーしている選手の多さが特徴だ。A代表でも活躍するMF堂安律(22=PSVアイントホーフェン)やDF冨安健洋(21=ボローニャ)、MF久保建英(19=マジョルカ)をはじめ、欧州クラブに所属する五輪世代選手は10人を超える。

 今夏も、東京五輪に臨む森保ジャパンの立ち上げから選出されているMF遠藤渓太(22=横浜M)がドイツ1部ウニオン・ベルリンに移籍。さらに昨年10月にU―22ブラジル代表戦で2ゴールをマークしたMF田中碧(21=川崎)や、攻守でスケールの大きさを見せるMF橋岡大樹(21=浦和)も、この夏の欧州進出が有力視されている。

 さらに欧州クラブ所属選手を担当する代理人によると「DF渡辺(剛=23、FC東京)やDF町田(浩樹=22、鹿島)、MF相馬(勇紀=23、名古屋)などは評価が高いし、海外移籍はそう遠くないだろう」と指摘。守護神のGK大迫敬介(21=広島)も欧州でのプレーを視野に入れている。1年延期となり、五輪世代の流出≠ェ激増しそうなのだ。

 これまでは五輪の活躍をきっかけにオファーを受けて海を渡るパターンが多かったものの、近年は欧州クラブの青田買い≠ェ加速。そもそも新型コロナウイルスの影響で東京五輪の開催自体が不透明な状況のため、魅力的なオファーがあれば、選手としても自身のキャリアを考え早期の移籍をベターとするだろう。

 そこで、これまで以上に苦境に立たされるのが森保ジャパンだ。東京五輪は国際Aマッチデーではなく、クラブ側に選手の派遣義務は生じない。J各クラブは慣例通り五輪には協力する方針だが、欧州クラブは消極的だ。4年前のリオデジャネイロ五輪でも、エースFW久保裕也が当時所属していたスイス1部ヤングボーイズが一度は派遣に応じながらも、開幕前にチーム事情により拒否。得点源を失った日本は1次リーグで敗退した。

 森保ジャパンでは、東京五輪に向けて欧州クラブに選手派遣をお願いするが、その交渉も難航必至。主力のほとんどが欧州組となるだけに、最終メンバー選考も迷走しかねず、メダルどころではない。これも1年延期の代償といえるが、森保一監督(51)にとっては深刻な問題となりそうだ。

7/28(火) 6:15 東スポ
https://news.yahoo.co.jp/articles/520c19bb96ebbec5462b351b2fec094697eb4823