【ロッテ】佐々木朗希、開幕前の実戦デビュー見送り…吉井コーチ
「栄養と休養を取って成長を」

5月26日のシート打撃では打者3人に対し11球を投げ、プロ入り後では最速
の160キロを2度もマークしたが、指揮官は「シートで投げてから体調面でま
だ戻らないところもある。肉体的だったり、疲労も抜けづらくなっている」
と説明。キャンプ中から指導を続ける吉井投手コーチも「強度が急に上がったの
で、その後の回復や反応はどうかなと見ていたのですが、思った以上に返って
こない。フォーム固めも体力づくりも含めて、ゆっくりやろうかなと考えてい
ます」と話した。

 現在はノースロー調整だが、練習は1軍に帯同しながら行う。メディカル部門
は成長過程の中、強度を上げることで大きな故障につながることを警戒しており、
吉井コーチも「ちょっと逆戻りして、また作っていこうと思っています。ほどほ
どの刺激を与えながら、栄養と休養を取って成長を促すという考えです」。じっ
くりと時間をかけて球界の宝を育てていく。

ロッテ・佐々木朗希、実戦デビュー先送り 井口監督「体調面まだ戻らない」

吉井投手コーチは「強度が急に上がったので、その後の回復、反応がどうなのか
なと見ていたんですけど、思った以上に(体が元の状態に)帰ってこない。
メディカルの方からも、まだ十分に中身が成長しきっていないので、それで強度
が強くなると大きな故障につながる可能性があると言われている。160キロぐ
らいを出してしまうと、今の体ではたぶん持たないと思う」と説明した。

 大船渡高時代、体の負担を考慮され、投球回数や間隔を慎重に見極められてき
た大型右腕。剛速球を投げられる一方で、体への負担は周囲の想像以上に大き
かった。当面は1軍に帯同しながらも、キャッチボールなども行わないノース
ロー調整で疲労の回復に努める。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、チームの活動休止などプロ1年目から
思わぬ事態に直面しながらも、ここまで順調な調整を続けてきた令和の怪物。
いったんギアを、休息モードに切り替える。