全日に参戦していた頃の長州が四天王プロレスに与えた影響は大きかったんだよ。

いわゆるハイスパートレスリングというのは当時の全日にはないスタイルだったので、巨漢レスラーのスロモーな技の応酬に飽き飽きしていた全日ファンの評判はかなり良かった。
一気にたたみかける長州のやり方を三沢川田が上手く取り入れて、全日本来の受けの美学と融合させたのが後の四天王プロレス。
もちろんスローモーションからスピード感を重視する試合スタイルへの転換期ともなった。
そういう意味では長州を介して新日の手法が全日に伝わったととらえることもできる。

馬場はハイスパートレスリングをあまり高く評価していなかったが、三沢川田がこの路線を取り入れたことを批判もしなかった。
馬場はこの頃から自分のプロレス観が古いものだったということを理解していたのだと思う。