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9四球でまた背信 阪神・藤浪晋太郎“急浮上した移籍先球団”

藤浪自身の姿勢にも問題があるようだ。

「自分の考えがシッカリしているためか、あまり周囲の意見を聞かないんです。
’15年春のキャンプで阪神の臨時コーチを務めた江夏豊氏は、こう話しています。
『野球でも基本が大事。正しく握って正しく回転させることの大切さを伝えま
した。一軍投手18人中、17人はわかってくれたと思う。1人だけわからなかった
投手がいたかな。誰か? 藤浪だよ』と。今年の秋季キャンプでは中日時代、
矢野耀大監督と仲のよかった山本昌氏が臨時コーチに招聘されます。通算219
勝をあげた山本氏は『藤浪君とじっくり話をして復活のキッカケをつかんでも
らいたい』と話していますが、本人が聞く耳を持つかどうか……」(同前)

球団もサジを投げかけている。冒頭の試合後、平田勝男・二軍監督は「今まで積
み上げてきたものが……」と言ってしばらく言葉を失っていた。

「球団内には環境を変えるために『移籍させるべきでは』という意見があり
ます。本人も『(不調の)原因がわかれば苦労しませんよ』と話し、ヤル気を
失いつつある」

阪神OBの江本孟紀氏は移籍に大賛成だ。

「藤浪に関しては、もう技術的にどうアドバイスしても復活するのは難しい。
移籍して、環境を変えるしかないでしょう。
移籍先はパ・リーグの球団がいい。
セでは細かいコントロールが求められますが、
パは力勝負が多いので勢いや球の力強さが重要になる。
阪神では制球力不足とネガティブに考えられるコントロールの悪さも、
パなら打者がとらえづらい荒れ球とポジティブに受けとめられます。
強制されることも少なく、ノビノビ投げられるんです。
『オレの球も武器になるんだ』と考え方が前向きになれば、
パで十分活躍できるでしょう」

新天地で再生した選手はいくらでもいる。新しい環境なら、
藤浪も自信を取り戻せるかもしれない。