5/19(火) 7:00配信
スポーツ報知

笑顔でキャッチボールする岩田(球団提供)

 阪神は18日、岩田稔投手(36)がNPO法人「日本IDDMネットワーク」と設立した「岩田稔基金」の積立金を、1型糖尿病根治の研究に助成すると発表した。岩田自身が続けてきた1勝につき10万円の寄付と2017年12月に受賞した報知新聞社制定「ゴールデンスピリット賞」の賞金200万円、さらに一般賛同者からの寄付を合わせ、総額400万円が集まった。

 社会貢献活動を続ける球界関係者への表彰「ゴールデンスピリット賞」の受賞を機に始めた基金が実を結び、岩田は喜びを口にした。「1型糖尿病患者として、この病気が一日でも早く根治してほしい。自分の冠がついた基金が形となり、研究助成を行うことができたことを大変うれしく思います」。神戸大医学部付属病院の研究に助成される。

 岩田は大阪桐蔭高2年の冬に1型糖尿病を発症。その後はインスリン注射を打ちながらマウンドに立ってきた。グラウンド外でも同じ病気に苦しむ子どもを甲子園に招待し、オフには交流会を開催。「これからも目の前の一試合一試合を大切に1勝でも多く勝ち星を積み重ね、チームのためにも根治のためにも頑張りたい」と決意を新たにした。

 新型コロナウイルスの感染拡大で夏の甲子園の中止が決定的になるなど、あらゆる学生スポーツが苦境に立たされている。自身も病気で野球から離れた経験があるだけに「今までやってきたことは決して無駄ではない。自分がどうなりたいかというのを明確に持って、一日一日を過ごしていくことが大事」とエールも送った。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200519-05180303-sph-base