新型コロナウイルスの感染拡大に、プロ野球のスカウト陣が頭を抱えている。高校をはじめアマ球界の大会が次々と中止になり、今秋のドラフト会議での指名選手を決める資料が集まらないからだ。

3月にセンバツが中止となった高校野球は、各地で春季大会も相次いで中止になった。8月10日開幕の夏の甲子園も開催が危ぶまれている状況だ。大学野球も東京六大学の春季リーグが開幕延期。1試合総当たり方式に日程を短縮することを決めた。社会人野球も各地方大会や、7月に開かれる予定だった日本選手権の中止が決まっている。

大学や社会人の選手は、ある程度の資料が集まっている。ただ、新戦力の能力や伸びしろを測る機会を奪われた高校生は影響が深刻だ。甲子園に直結しない春季大会は、例年なら野球部首脳陣が新戦力を試し、従来のレギュラーと競わせる舞台でもあった。なのに休校も絡み、現状は練習試合なども自粛している。

毎日新聞 2020.4.26
https://mainichi.jp/sunday/articles/20200421/org/00m/050/001000d