【球界ここだけの話】

12球団で最も多くの育成選手を保有する巨人。2月末にイスラエル・モタ外野手(24)が、3月末には今年から入団したナティーノ・ディプラン投手(26)が支配下選手として登録され、現在は24選手が育成から支配下を目指して汗を流している。

1球団が最大で登録できる人数は70人。現在、巨人は67人を支配下選手として登録しており、残された枠は3枠だ。シーズン途中で補強する可能性がある外国人のことも視野に入れると、競争は熾烈だ。

オープン戦で活躍が際立ったのは、2019年に北海道・旭川大高から育成D3位で入団した2年目の沼田翔平投手(19)。育成選手としてただ一人1軍の帯同を続け、中継ぎとして6試合に登板し0勝0敗。計6回1/3を投げて1失点の防御率1・42と好投を続けた。現在、ジャイアンツ球場で行われている個人調整練習では「キャッチボールの時間をかなり長くして投げ込んでからブルペンに入るようにしています。ブルペンでは少ない球数の中で、疲れてくるとシュート回転することが多いので、この期間で修正できるようにしたいと考えています」と課題と向き合っているところだ。

5年目の与那原大剛投手(22)にも注目だ。春季キャンプから中継ぎとして好アピールを続けていたが、3月6日から先発として調整していくために2軍に合流。原監督は「先発ローテーションに入るチャンスがある」と期待を寄せていた。この個人調整期間には変化球でのストライク率をテーマに練習。「調整とか言える立場ではないので、球数を投げてスタミナ面、技術面のレベルアップをしていきたいです」と意気込む。

ディプランが支配下選手として登録された3月31日、宮本1軍投手チーフコーチは「まだいるんだよね、おすすめ選手は。日本人選手。今回は(規定により)早めの決断ということを強いられたのでディプランを先にしましたけど。あと枠も3つありますし」と笑顔を見せていた。どの選手に吉報が届くのか−。公式戦開幕は5月下旬に延期となったが、競争は続く。(箭内桃子)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200410-00000550-sanspo-base
4/10(金) 16:00配信