阪神は6日、兵庫・鳴尾浜にある合宿所「虎風荘」に住む寮生の一時的な退去を認める措置を取った。3月26日に藤浪、伊藤隼の他、寮生では長坂拳弥捕手(25)の
新型コロナウイルス感染が判明。今月2日には小幡が発熱の症状でPCR検査を受けた(結果は陰性)。球団は西宮市保健所や地域アドバイザーに相談した上で、
5日夜にヒアリングを実施。保健所の指定する濃厚接触者に当たらない希望者はこの日、同県内のホテルや、他県を含む実家に移動した。

 主な狙いは以下の3つだ。

 《1》メンタルケア 小幡の件を受け、球団は2日に2度目の寮内消毒を行い、食事は各自が自室でとるように決めた。風呂の時間も細分化し、誰とも接触しないで
入浴することが可能だが、トイレを含めて共用のものが多く、部屋で隔離状態のため、心理的な負担が少なからずあった。

 《2》練習環境の向上 現在、鳴尾浜では屋外でのみ練習が可能だが、ランニングなど1人でできるものに限られ、なおかつ選手の密接を避けるため時間が制限されている。
ホテルから通う選手も同様だ。しかし帰省した選手は、実家周辺のジムなど屋内施設の利用は引き続き禁止されるものの、屋外で好きな時間に動くことが可能になる。

 《3》感染拡大の防止 寮内では最善の策を尽くしているが、人数が少ない方が当然リスクも少なくなる。この日も新たな体調不良者はおらず、被害を最小限に
食い止めてはいるが、これ以上の感染者を出さないことが求められる。

 異例の決断を下した谷本球団本部長は「今は練習のための環境が行き届いていない。いろんな選択肢を提供した」と説明した。

報知新聞社

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200407-04060264-sph-base