プロ野球界は今後、対応を協議するが、球団関係者は「143試合の実施が前提」と口をそろえる。昨季の観客動員数は2600万人を突破。過去最多を記録するなど好調で、
放映権料に頼るビジネスモデルに代わり、入場料やグッズ売り上げなどが主な収入源となっている球団も多い。

 ただ、今季は東京五輪の開催に合わせて24日間の中断期間を設けており、過密日程が組まれている。クライマックスシリーズ(CS)前に約10日間の予備日があるが、
雨天中止が相次げば、試合消化は厳しくなる。

 日本シリーズは昨季よりも2週間以上遅い11月7日から開始予定。11月下旬には別のイベントが入っている球場もあり、日程を後ろにずらすのは難しい。ダブルヘッダー開催も 
観客の入れ替えなど実務的に困難な面がある。

 斉藤惇コミッショナーは対応策の一つとして「いくつかのイベントをやらない」とし、CSやオールスターの短縮、中止の可能性を示唆する。また、五輪期間中の公式戦実施も 
「最悪の場合、ないことはない」と述べた。

 ただ、五輪期間中は野球日本代表として主力が大量に抜ける球団もあり、実施に難色を示すことが予想される。感染拡大に終息の見通しが立たない中、日程再編は一筋縄ではいかない。
(神田さやか)

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