阪神春季キャンプ(19日、沖縄・宜野座)大爆発の予カ〜ン!! 阪神のジャスティン・ボーア内野手(31)=前エンゼルス=が19日、ランチタイムの特打で6連発を含む柵越え17本と快音をとどろかせた。
20日に今キャンプ3度目の対外試合となる楽天戦(宜野座)に出場。ここまでの2試合で4打数無安打と影を潜めているB砲だが、いよいよメジャー通算92発の本領を発揮する。

1つ、2つ、3つ…。打球が大きな弧を描き、次々とはるか遠くへ消えていく。ボーアが放った衝撃の6連発−。最初はまばらだった虎党の歓声も、次第に大きくなって熱を帯びた。
その姿はまるでピンポン玉を打っているよう。これがメジャー通算92発の実力だ。

「ボールはしっかり見えているよ。これからもっと目を慣らして、調整していくだけだね」

恒例となったランチ特打。悠々と打席ケージへ入った。
この日の“第1号”は9スイング目。
右翼席中段まで運ぶと、続く10スイング目は、右中間へ。
2打席連発にどよめく宜野座だったが、B砲はこれだけで終わらない。
さらに右中間へ2本続けると、13スイング目で再び右翼席へ。
最後は右中間へのアーチで締め、6連発を達成だ。

中盤は打撃投手に外角球を要求。逆らわずはじき返し、左翼席にほうり込んだ。
広角に打ち分けながら、65スイングで描いたアーチは17本と圧巻の一言。
意気揚々とケージを後にするボーアにスタンドからは「頼むで!」と、期待に満ちた声が飛んだ。

「ミートができれば、ホームランは打つことができるよ」

ここまでの2試合、4打席で快音は響いていない助っ人だが心配無用。
日本人投手の球は「見えている」と断言したように、いつでも“虎1号”を打てる自信がある。

もちろん結果は大事だが、ボーアにとって今の時期、重要とするのは日本への“慣れ”のみ。
郷に入れば郷に従えと、日常生活でも器用にはしを使って白米をほおばるなど、環境に適応するため必死だ。
異国の地でひたむきな姿を見せる助っ人に矢野監督も「慣れっていうのは絶対あるから」とうなずき、この日気合の入った打球を次々と飛ばした姿に「打ちたいという気持ちがすごく表れている」と目を細めた。

今季、指揮官はボーアを「4番・一塁」に座らせ、Vへのシナリオを描いている。
2番で起用する方針の近本は実戦6試合で打率・412をマーク。
1番候補の糸井が23日の広島とのオープン戦(沖縄)で初実戦を迎えることも決まった。
徐々に打線の輪郭が見えつつあり、開幕に向けて準備が整ってきている。
あとは昨季総得点538で12球団ワーストだった打線の鍵を握る4番が機能するか−。
ボーアに一本、いや一発が出れば、矢野虎2年目はさらに大きく前進できる。

「今の状態はすごくいい。毎試合集中して、毎試合頑張るだけさ」

ボーアは20日の楽天との練習試合に向けて自信たっぷり。虎3試合目。大アーチをかける瞬間が訪れる。

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2/20(木) 7:00配信