日本が、またもや芸能人の不倫で忙しいようだ。俳優の東出昌大と女優の唐田えりかの不倫騒動では、両方の事務所が謝罪コメントを発表。唐田は連続ドラマの出演を自粛し、撮影済みの回からも登場シーンがカットされるという。4年前にも、タレントのベッキーが不倫発覚の結果、芸能活動の休止をやむなくされたことがあった。

このような展開は、かなり日本独特だと思う。ハリウッドでは、差別発言をして降板させられることはあっても、不倫で仕事を失うことは、まずない。そのことについて本人や彼らを代表する人がコメントすることも基本的にはないし、ましてや謝罪会見をするなどありえない。ゴシップ紙が騒ぎ立てても、それはそれ。仕事に関しては通常営業だ。「プライベートなことは絶対に聞かないように」というお達しが強くなるくらいで、映画の宣伝活動も予定どおり決行されることが多い。

不倫がバレても干されないハリウッド

ベッキーや唐田に関しては「好感度が売りだったから批判されるのだ」、東出についても「よき夫、優しいパパというイメージが崩壊してしまった」という記事を見たが、ハリウッドではそれも関係ない。

例えば、アメリカのスイートハートと呼ばれたメグ・ライアンは、デニス・クエイドと結婚していた2000年、『プルーフ・オブ・ライフ』で共演したラッセル・クロウとの不倫が発覚し、結果的にクエイドと離婚している。

だが、映画の公開時には、ライアンもクロウも堂々と映画のプロモーションに出てきた。筆者もふたりを個別にインタビューしたが、相手についても、あくまで共演者としてだが、きちんと話してくれている。その1年後、ライアンは『ニューヨークの恋人』でまたもやラブコメ女王ぶりを発揮し、変わらぬ人気を見せつけた。
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