将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は16日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第78期名人戦順位戦C級1組8回戦で小林裕士七段(43)を
77手で撃破し、無傷の8連勝とした。消費時間は藤井七段5時間23分、小林七段2時間20分。終局は午後7時4分だった。

 これでB級2組昇級まであと1勝だ。佐々木勇気七段(25)、及川拓馬六段(32)、石井健太郎五段(27)が7勝1敗で追走するが、前期の成績に基づく順位が
3人より上位のため、次の9回戦に勝てば、他者に関係なく昇級が決まる。

 戦型は小林七段の注文で一手損角換わりに。序盤から藤井七段がやや指しやすくなるも、勝ちきるまでは大変だった。それでも最後は、角打ちの好手が
さく裂し、勝負を一気に決した。

 「最後まで難しい将棋だったが、5七角を発見して指しやすくなった」と振り返った藤井七段。「残り2局も気を引き締めて臨みたい」と前を見据えた。

 前期のC級1組では9勝1敗でトップに並びながら、痛恨の頭ハネでB級2組への昇級を逃した藤井七段。谷川浩司九段(57)が持つ最年少名人記録
(21歳2カ月)を更新するには、まずは順位戦をA級までノンストップで駆け上がる必要がある。負けられない戦いが続く。

中日スポーツ
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