「週刊文春」1月9日(木)発売号が報じた「深層NEWS」(BS日テレ)の 辛坊治郎氏(63)による女性スタッフAさんへのパワハラ疑惑 。
辛坊氏は自身のツイッターなどで「完全な捏造記事」などと報道を完全否定している。このほど「週刊文春」取材班は、その場に居合わせた番組
プロデューサーB氏が記した「社内報告書」を入手。そこでB氏は〈心理的に強い恐怖心を抱かせ、社会通念上許されざる「パワハラ」に当たるものだと
思います〉と記していた。

 また被害者であるAさんが記したA4用紙15ページにおよぶ報告書も入手した。B氏とAさん、いずれの「報告書」も昨年12月16日付となっており、“事件”が
起きた詳細な経緯に加え、日テレの社内事情、辛坊氏への不信感についても克明に記されている。

 この2通の「報告書」によると、辛坊氏は激高したのは、 12月12日の放送終了後、AさんとB氏が辛坊氏に出演者をめぐるトラブルを報告した時だった。

〈これまでの上機嫌な様子が一変し、辛坊氏が「間違ったことは言ってない」と激高した〉(B氏の報告書より。以下B氏)

〈「おまえは何がしたい!」と怒鳴る。「何がしたい」「何がしたい」「何がしたい」と矢継ぎ早に繰り返す。(略)「おまえがそういう解釈するなら
おまえが馬鹿だからだ」〉(Aさんの報告書より。以下Aさん)

 怒鳴り続ける辛坊氏が、Aさんを壁に追い詰め、“壁ドン”する様子も詳細に記されている。

〈体感としては10分から15分に渡り、逃げても、またその隣に。顔が10センチの距離の時も。壁には両手で囲むときもあれば片手の時もありました。 
力では負けるなと思いました〉(Aさん)

〈Aに体を覆いかぶせそうな勢いで顔を近づけ、報道機材庫を背中にした壁際にじりじりAを詰め寄っていった〉(B氏)

  Aさんは報告書を次のように総括している。

〈言葉を使う仕事でありながら“圧”“暴力”で黙らせられると勘違いしているんだなと思いました。(略)まぶたの裏に顔が思い浮かべ、時間が経つほど
張っていた気が緩み、(略)我慢していた分、涙が出ます〉

 辛坊氏に改めて尋ねたが、「番組の制作に関する論争はあったかもしれませんが、相手を恫喝するようなことはなかった。パワハラだと私は思っていません」と答えた。

 B氏とAさんの報告書について日テレに尋ねたが、日テレ広報部はそれには答えず、「弊社内の調査、聞き取りに基づき、このようなことが再び起きないよう、
辛坊治郎氏に申し入れました」と回答した。

 被害者であるAさんだけでなく、番組責任者の一人であるプロデューサーB氏も「パワハラ」と断定するなかで、今後、日テレがこうしたパワハラ報告に 
どのような対応をとるのかが注目される。

 1月16日(木)発売の「週刊文春」では、AさんとB氏が書いた社内報告書の内容を公開。「おまえ上祐に似ているな」「おまえら、腐っているな」などの
辛坊氏による数々の発言も報じている。また辛坊氏の反論インタビューも詳報する。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年1月23日号

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200115-00026113-bunshun-soci