箱根駅伝の往路は5人全員がピンクの厚底シューズを履いた青学大が完勝した。抜群の調整力に絶妙な区間配置。
原晋監督とアオガクの素晴らしさが詰まったレースになった。

超高速となった1区はエース吉田圭太(3年)がトップと18秒差の7位で発進すると、2区岸本大紀(1年)でトップに立った。
3区鈴木塁人(4年)は東京国際大のイェゴン・ヴィンセント・キベット(1年)にかわされるも、4区吉田祐也(4年)が区間賞(区間新)の快走で再逆転。
一度は並ばれた國學院大に1分28秒差をつけた。5区飯田貴之(2年)も区間2位(区間新)で山を駆け上がり、3年ぶりに往路Vを達成。往路記録を5分以上も短縮した。

エースを1区に起用して、ルーキーを2区に抜擢するなど、原監督は選手のタイプとコースのマッチングを考えて区間を配置。
それがズバッと的中した。原マジックが炸裂したと言っていいだろう。

なかでも関係者を驚かせたのが4区吉田の快走だった。東洋大・相澤晃が昨年樹立した区間記録を24秒も短縮する1時間0分30秒で走破。
ライバル校の反撃体制を崩すことに成功した。

前回王者・東海大の両角速駅伝監督は、「名取(燎太)は2区を考えていたんですけど、アキレス腱を痛めて練習が不十分な期間がありました。
それを考えれば、4区でよくやったかなと思います。吉田君は区間2位の名取を1分以上も引き離しましたし、相澤君の区間記録も破るのかという感じもあったので、そこはお手上げですね」と苦笑い。

5区に区間記録保持者・浦野雄平(4年)を擁していた國學院大は、「2分差ならひっくり返せる」と読んでいた。しかし、飯田の走りが“山の神候補“のリズムを狂わせた。

「序盤で詰まれば浦野も乗っていけたと思うんですけど、いい走りをしていても、さほど差が詰まらなかった。飯田君が強かったですね。ウチとしては全員がベストを尽くしたナイスレースだったと思います。
それで勝てなかったのは相手が強かった」と前田康弘監督も青学大のパーフェクトレースを称えていた。

青学大以外の“5強“では國學院大が2位で、東海大が4位(3位は東京国際大)。駒大は8位、東洋大は11位と大苦戦した。
優勝争いは青学大、1分33秒差の國學院大、3分22秒差で追いかける東海大に絞られたと見ていいだろう。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200103-00010000-wordleafs-spo
1/3(金) 4:28配信