神戸・三木谷会長インタビュー【2】Jリーグは世界のトップリーグになれる 外国人枠は緩和すべき
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200101-00000076-dal-socc

◆17年夏のFWポドルスキ獲得を皮切りに、18年夏にはMFイニエスタ、19年にはFWビジャなど
次々と大物外国人を獲得した。

 −大きな投資でチームを強化して優勝

 「神戸に来ている選手はビッグネームなんですけど、全員が世界で尊敬されているプレーヤー。
給料が高いか安いかと言えば、高いんですけど(笑)、彼らは神戸に来なくても、例えば中国とかで
もっと高い給料を取れる。でも、そういう選手たちがヴィッセル神戸に来る。
これはある意味、内側からのJリーグ改革。日本というのはよくよく考えると、サッカー先進国の中でも
一番の経済大国なんですよね。イギリス、スペイン、フランス、ドイツ、イタリアよりも日本の経済の方が
大きいわけじゃないですか。僕はやり方次第では世界のトップリーグになれると思っているわけですよ。
そういう話をJリーグとさせていただきながら、『ダ・ゾーン』を日本に連れてくることに協力させていただいた。
(イタリア1部セリエA)ユベントスのオーナーと話をしていたら、イタリア経済におけるサッカーの比率3%だと。
GNP(国民総生産)の3%がサッカー。だからイタリアがW杯に行けないと、みんなが暗い顔をしてる。
そんな大した話じゃないと思ったら、大変な話だった。
情報化が進む中でも、スポーツが与える感動というのは経済的にも大きいし、国民を元気にするという
ところもあると思う。Jリーグは目線を高く持ってほしい。僕は外国人枠は緩和するべきだという持論
なんです。そうしたら世界中のトッププレーヤーが来るんじゃないんですかと」


 −スペインは経済的には小さな国だが、バルセロナとレアル・マドリードがあることで世界中から
選手が集まる。日本にバルセロナやレアルのようなチームを作って、選手を呼べるようなリーグに
なればという考えは

 「あります。そうできると思っていますし、そうしたい」。

 −ビジョンの最終的な形は

 「日本の文化、日本人の優しさ、社会の安全性とか協調性というのはすごく誇るべきだと思う。
ウチの選手がなぜ神戸に来ているかというと、そういうこともあるわけです。
だから世界のトップリーグになれると思っている。
サッカーって凶暴な側面もあるじゃないですか、でも日本は多少はあるかもしれないけれど安全。
今後、少子化が進む中で(社会を)開いていかないといけない。
もっと人口が減っていくのも歯止めをかけないといけない。海外の人をもっと受け入れないといけない。
そういう見本にJリーグがなればと思うんです。
『プロなんだから日本人だろうが外国人だろうが関係ないでしょう』というのが僕の考え方。
日本のいい選手が『海外に行きたい』と言うのを恥じるべきだと思っている。
海外のすごい選手が『どうしても日本に来たい』と、少しずつそうなりつつあるんですよ。
日本のリーグは欧州のリーグより下みたいなのは、なんか嫌なんです。日本は経済大国なんだから。
このアジアで本当にその可能性があるのは日本のJリーグだけで、そこに世界中のトップ選手が集結する
と言わないまでも、多くの選手がプレーする可能性は十分あると思うんです。
トーマス・フェルマーレンという現役ベルギー代表のキャプテン。彼は欧州のどこのクラブでもプレーできる。
だけど日本を選んで来ている。みんな可能性があると、何かを感じてる訳です。
メディアの皆さんもそういう目線で、Jリーグの改革について書いてもらえれば嬉しいです」