「香港国際競走」(G1)は8日、シャティン競馬場で行われ、日本馬が18年ぶりに4レースのうち3レースで勝ち、高々と日の丸を掲げた。8Rの香港カップ(芝2000メートル)はウインブライトが直線の追い比べで抜け出し、春のクイーンエリザベス2世Cに続く香港G1で2勝目。

有言実行の勝利に指揮官は満面の笑みを浮かべた。春の香港クイーンエリザベス2世Cを制したウインブライト。しかし日本での秋2戦は肩を落とすほどの惨敗だった。ただ、前走の天皇賞・秋以降、状態は急上昇。指揮官も「ここ2走とは違います」と意気込み、迎えたレースだった。

 スタート直後、少し外に膨れたが、鞍上は慌てず3、4番手を確保。この時点で松岡は「いい競馬になる」と自信満々。迎えた直線は残り300メートル付近で4頭が並ぶ激戦。外から迫るライズハイを振り切ったが、今度は内からマジックワンドの強襲。それでも松岡の檄(げき)に応え、しぶとく踏ん張った。松岡は「アーモンドアイとの対戦を楽しみにしていたけど、責任重大な立場になった。日本人魂を見せられて良かったです」と会心の勝利に胸を張った。

 8日、ウインブライトは有馬記念の登録を行った。「急きょ、登録を入れただけですから。あくまで(検疫先の)白井で状態を見てからですね。飛行機に乗って中1週での参戦になりますし、オーナーと慎重に相談します」と畠山師。年間で国際G1の2勝馬が出走となれば、暮れの大舞台も一段と盛り上がるが「こういう形で結果がでましたからね」と微妙な言い回し。勝利の余韻につかりたいが、そうも言ってはいられない立場となった。世界に名をとどろかせた芦毛の動向に注目だ。

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