17日に行われた日本対韓国のプレミア12決勝戦は、日本が5対3で逆転勝ちし、大会初優勝。韓国は準優勝で連覇はならなかった。

試合後の表彰式、公式記者会見を終え、韓国メディア(筆者含む)の囲み取材に応じたキム・ギョンムン監督は
「選手たちは大変苦労した。監督がもっとうまくやれればいい結果だったのに残念だ」とキム監督らしい言い回しで決勝戦を振り返った。

決勝戦ではエースのヤン・ヒョンジョンが先発し、4回以降を3人の投手がつないだが、リリーフ登板が予想されたヤン・ヒョンジョンと並ぶ球界のエース、キム・グァンヒョンがマウンドに上がることはなかった。

キム監督はキム・グァンヒョンを起用しなかった理由を「状態が良くなかった」として「無理はさせなかった」と話した。
キム・グァンヒョンは12日の台湾戦に先発。決勝戦で投げた場合、中4日での登板となっていた。

投手陣では2番手で登板したイ・ヨンハが身長192cmという長身からの140km台後半の速球とスライダー、フォークを生かして好投。
2回2/3を投げ日本の打者11人に対し被安打、四球ともに1つずつで0点に抑えた。
イ・ヨンハは「試合に負けて残念だ。みんなよく頑張った結果で何かがダメで負けたわけではない」と語った。

22歳のイ・ヨンハはチームについて「先輩たちがいいムードを作ってくれて、普段通り過ごすことができた」と代表チームでの日々を振り返った。

今回の韓国代表チームに突出したムードメーカーはいなかったが、
平均年齢約28歳のチームで穏やかな結束力を生み出していたのが内野の控えとしてベンチ入りした29歳のキム・サンスだった。

プレミア12では試合前のラインアップ発表時、コールされた選手がファールラインに並ぶセレモニーがあった。
韓国ベンチでは選手を1人ずつ拍手と声援で送り出し、呼ばれた選手もそれに手を上げるなどして応えていたが、
その際に若手選手を中心に一番盛り上がっていたのが、決勝戦に9番セカンドで先発出場したキム・サンスの名が呼ばれた時だった。
後輩に威圧感を与えず、はしゃぐ時には若手と一緒にはしゃぐキム・サンスは年長選手と若手のつなぎ役となった。

決勝戦の敗北後は悔しさからかメディアの問いかけに答えず、球場を後にした選手も何人かいたが、対応した選手の中で最も結果を悔やんでいたのが
今季、打率3割5分4厘で韓国KBOリーグの首位打者を獲得したヤン・ウィジだった。
今大会のヤン・ウィジは23打数2安打、打率0割8分7厘。巧打者の姿を見ることはできなかった。

ヤン・ウィジは「自身としては最悪だった。シーズンが終わった時にこれで終わりではないと、しっかり日程を考えて調整すればよかった」と自らのコンディション維持に問題があったと話した。

しかし正捕手としては「どの投手とも呼吸が合った」と話し、「イ・ヨンハら若い投手たちがタイトなスケジュールの中でよく頑張ってくれた」と同僚をたたえた。

韓国は決勝戦で敗れたが、アジア・オセアニア地区の台湾、オーストラリアよりも上位の成績を残したため東京オリンピック(五輪)の出場権を獲得した。
五輪も引き続き指揮を執るキム監督は「残念な結果は忘れて来年8月に向けて準備する。
(リーグには)投手も野手もいい若手が多いので、彼らを含めて代表チームを作っていきたい」と話した。

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11/19(火) 7:01配信