紙パック入りの飲料を2つ抱えながら、ボランチとして4試合連続で先発出場し、後半39分まで敵地シティライトスタジアムのピッチで奮闘した中村俊輔(横浜FC)が取材エリアに姿を現した。ひとつは豆乳で、もうひとつはビタミンC入りのジュースだった。

「すみませんね。これ、すぐに(体内に)入れないと。もうお爺ちゃんだからさ」

苦笑とともに断りを入れながら、取材の合間に2つを飲み干した。
両足には湿布を8枚ほど貼っていると明かした、今夏にジュビロ磐田から加入した41歳の大ベテランは「いま、本当に勝負だから」と大詰めを迎えたJ2戦線で、チームに貢献できている自分自身に納得した表情を浮かべた。

16日に行われたファジアーノ岡山との明治安田生命J2リーグ第41節。JFA・Jリーグ特別指定選手のMF松尾佑介(仙台大学4年)が、前半24分に決めた千金の先制ゴールを最後まで死守した横浜FCが4連勝をマーク。J1へ自動昇格できる2位の座をがっちりとキープした。

愛媛FCをホームのニッパツ三ツ沢球技場に迎える24日の最終節で勝利すれば、13年ぶりとなるJ1昇格を決められる状況を手繰り寄せた。
 
昇格争いのプレッシャーからか、横浜FCと2位を争いながら2試合連続のドローで後退した大宮アルディージャとは対照的な強さを、俊輔はメンタルに求めた。

「別にそういう(昇格争い)ので、選手たちがあまり硬くなっていないというか。一番でかいのは、真ん中の4人が一気に替わったこと。オレなんかもう必死で、アピールする方に頭とメンタルが行っている。今日も走り回って、点差とかに関係なく、とにかく勝つことしか考えていなかった」

19試合ぶりとなる黒星を喫した10月19日の京都サンガ戦の後に、シーズン途中の5月から指揮を執る下平隆宏監督が動いた。快進撃を支えてきたチーム得点王のFWイバ、トップ下のレアンドロ・ドミンゲス、そしてダブルボランチの松井大輔と田代真一をリザーブへ回す決断を下した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191117-00010000-wordleafs-socc
11/17(日) 5:00配信