喜美子と父母3人でこれは良いと思ったシーンはたったひとつ。
子役喜美子が親父の理不尽な行動を理解すべく幼心ながらしこたま考え込み、自分の経験と照らし合わせ、

「わかったんや、あれは意地や。女にも意地と誇りはあるんじゃー!」とオヤジに語る。

オヤジは、ほう!おまえようわかったなと感心し、富田母は娘の成長ぶりに静かに目を潤ませる。

あの頃は、クズおやじにも鈍感母親にも期待したものだった。それも買いかぶりだった。