工藤監督の出馬にぐらり−。
今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使した福岡ソフトバンクの福田秀平外野手(30)が29日、ヤフオクドーム内で工藤公康監督(56)から直接慰留を受けた。
会談後、恩ある指揮官からの熱い残留要請に対し揺れる胸中を吐露した。
11月3日以降、大争奪戦に参戦を表明している各球団との交渉に臨むとみられ、熟慮を重ねて自身の未来を選択する。


■内容は「極秘です」

約45分間にわたった工藤監督との会談は、岐路に立つ福田にとって有意義な時間となった。
「僕は本当に監督が大好きなので。FA権を取らせていただけたのは、秋山前監督と工藤監督が1軍に置いてくれたから。本当に感謝している」と笑顔を見せた。

内容については「極秘です」と詳細を明かさなかったが、「すごく気持ちが伝わった。こうして話す機会を設けてくださって、本当に感謝しているし、ありがたいことだと思っています」と、
指揮官の思いは福田の胸に届いた様子だ。

FA選手の引き留めに初出馬した工藤監督は思いの丈を伝えた。「戦力というだけでなくね、ベンチにいる時も声を出して貢献してくれている。
『また、来年も一緒にやりたい。君のことが必要です』と、僕の気持ちを込めた」と熱烈な残留要請を行った。

福田には球団、工藤監督に対する強い感謝がある。その一方で、自身がつかんだ権利。一人の野球選手として他球団の評価を聞きたい思いも抑えきれない。
現時点で西武やロッテ、ヤクルトが獲得の意思を明言。楽天、中日も調査を続けている。来月3日以降、福田が複数球団と交渉のテーブルに着く可能性が高い。

ソフトバンク側は既に4年総額5億円前後の条件提示をしているとみられる。
かねて三笠ゼネラルマネジャーも「出ていってもらっては困る選手」と話すなど、全力で引き留める方針は変わらない。
ソフトバンク残留について福田は「もちろん。今後いろいろ球団の話を聞いて、自分でも悩んで結論を出したいと思っている」と胸中を吐露した。

2017年から2年連続で100試合以上に出場。代打、代走、守備固めなどで貴重な役割を果たし、今季もレギュラーシーズン80試合で自己最多の9本塁打をマーク。
球団初3年連続日本一へ貢献してきた男の決断が注目される。 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191030-00010000-nishispo-base
10/30(水) 8:01配信